先日のドック入りではゆったり~読書ザンマイ?。

というか、単にゴロゴロしていたダケだったりしますが~。

 

「大地のゲーム」 綿谷りさ 著 を読みました。

佐藤 優(元 外務省国際情報局分析第一課主任分析官)が推薦する一冊で、以前から読んでみたかった本。

21世紀終盤の日本(多分)。全土で7万人もの犠牲者が出た大地震が発生し、再び1年以内に同等規模の地震が起きると政府が警告する中、自宅に戻らず大学構内に暮らす学生たちを描く物語・・・。

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固有名詞をもつ登場人物が二人だけで、あとは「私」「兄」「私の男」「リーダー」・・・という、誰にでも代わりうる人物という書き方が特徴的。

誰しも小説中の登場人物と、同じ立場や境遇に置かれる可能性がある・・・ということか。

その時代は、電力や携帯電話の使用が制限されているし、生活必需品も入手し辛い上に、治安も悪化して銃の保有も認められている。

アナガチ荒唐無稽な内容とは思えない。

物語上とは言え、若い世代の視線で冷静に未来を想像する著者に驚く・・・。

登場人物の人格や思考も今風の若者の発展型なのか?、近未来恋愛小説。

 

~私より偉い人も、できる人も、美しい人も、みんな死んだ。大地に強い根を張るのは、ろくでもない人間かもしれないが、生き残った私たちだ。~

 

こんな状況だけど(物語上は)、未来への希望はある。