日本史の謎は「地形」で解ける 竹村公太郎 著 を読みました。

この本の虜になりました。ハマりました。面白かった!。

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関ヶ原勝利後なぜ家康はすぐ江戸にもどったか?

なぜ信長は比叡山延暦寺を焼き討ちしたか?

赤穂浪士の討ち入りはなぜ成功したか?

なぜ京都が都になったか?

日本文明を生んだ奈良は、なぜ衰退したか?等々・・・。

 

歴史上の出来事についての原因や理由はさまざまあります。

例えば、延暦寺焼き討ちの理由・・・僧侶たちが浅井氏に味方したため・キリスト教の庇護・僧侶たちの堕落・古い権力の破壊・・・。

 

~このような人文社会の観点で人間を論じると限りがない。人は誰でも多面体の人格を持っていて、ある面に光を当てれば他の面は陰になる。光の当たった面だけを表現しても、その人物を表現したことにはならない。そのため、人文社会分野での議論のぶれ幅は大きく、果てしなく議論は続いていく。

しかし、人々と社会を支えている下部構造の地形と気象から見ると、思いのほか、ぶれは少なく単純となる。人文社会に任せていた複雑な歴史に、今までにない分かりやすい物語を提供していける。~

 

元国交省のエリート官僚が、豊富な専門知識を駆使して語る歴史の?と新解釈。

日本の歴史は豊富であるがゆえの水との戦い、治水の歴史だったのか・・・。

 

江戸のまちづくりが、浮世絵(名所江戸百景)から窺えるというので紹介されていました。

ネットでその絵を見ながら、江戸のまちに居る気分に・・・。

家康の江戸入り前の関東は大湿地地帯。

奈良時代の関西も、現代とは大きく違った状況だった。

地名が土地のもともとの性格を表す・・・ということに、あらためて納得です。