日本史の謎は「地形」で解ける 【環境・民族編】 竹村公太郎 著

前作【文明・文化編】の続編です。

本帯のコメは~またも大絶賛!!・・・でしたね。

興味深く読めましたが、前2作に較べるとややパワーダウン?(ネタ切れか)・・・。(失礼!)

しかしながら、驚きの着眼点はサスガです。

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・・・どの時代も大きな潮流は危険である。巨大な潮流は人々の思考を停止させ、社会の閉塞感を招いてしまう。

ある出版社の編集長から「世の中の流れに逆らって考えるといい」と言われたことがある。

それ以降、私は大きな潮流があると、その逆を考える努力をするようになった。・・・

 

このコメントの例として原子力エネルギーが挙げられていました。

技術大国日本に原子力があればエネルギー問題は、半永久的に安泰であるとされた「潮流」が10数年前はあったのだが・・・。

・・・現在は、反原発となっているが、著者はこの「潮流」にも危うさを感じています。

 

そして、少子高齢化は旧・厚生省の客観的データを隠した一方的プロパガンダと言い切り、少子高齢化・人口減少社会の「潮流」にも疑問を呈し、人口減少を喜び、前向きに捉え、日本は何を準備していくべきか訴えます。

 

全編を通じて、歴史を「地形」から見て、日本と日本人を培ってきた国土の位置と地形と気候が将来に亘り、時代に適合した日本発の新たな社会を築いていく可能性が述べられています。

 

本編も、「日本晴れ!」気分で読み終えることが出来ました。