「新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方」 池上 彰・佐藤 優

博覧強記・知の巨人たちが語る、現代の世界情勢とその見方。

ただし、副題?の僕らのインテリジェンスの磨き方~は不要だと思った。

本帯のキャッチコピーレベル。

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~世の中には旧来型の戦争観をもっている国がある。

戦争の勝者には、歩留まりはいろいろだけれども、戦利品を獲る権利がある。

そう思っているのが、ロシアであり中国であり、イランだ。ウクライナもそうだ。

民主主義国は、極力戦争を回避して外交によって解決しようとする。

ところが戦利品が獲れるという発想をもつ国は、本気で戦争をやろうとする。

すると、短期的には、戦争をやる覚悟をもっている国のほうが、実力以上の分配を得る。

これが困るところなんだ―(P.79)

佐藤 優の知人(イスラエル政府の要人経験者)が語るオソロシイ見方・・・がサラッ!と描かれていて驚き!。

戦国時代か・・・現代版帝国主義か。

 

民族と宗教の問題は、経済問題以上に根深く相互理解が、困難であるということがよく分かりました。

同時に、日本は誠に平和な国であるということも。

 

「ヘーゲルは歴史は繰り返すと言ったが、そのとき一言付け加えるのを忘れていた。一回目は悲劇として、二回目は喜劇として」。(P.250)

好奇心の他でも、歴史を学ばなければ・・・。

 

そして巻末のオチが秀逸です!。