「日本人が知らない漁業の大問題」 佐野雅昭

~日本の漁業、卸売市場流通、そして小売業者がこのまま劣化していけば、未来の消費者は「食」の豊かさも、日本が誇る「食」文化も失ってしまうでしょう。(本帯カバー裏面)~

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北陸にいると感じにくいと思う。

海は近いし、魚介類は美味いし豊富にあるもんだ!と思い込んでいました。

しかし実態は・・・。

国内農業よりも漁業の方が、担い手問題や構造的に事態は深刻。

アジやイワシ等の近海魚が美味くて安い!と単純に喜んでばかりはいられない実態が明らかにされています。

好物のマグロやウナギも気軽にいただけないのでした。(もともと頻繁に~というワケではないが)

また、 魚のブランド化を進めた結果、ブランド魚が氾濫してしまい差別化になっていない。

単なる販促ツールという現実。

これは他のモノにも当てはまる。

 

「最先端の養殖技術を導入した環境と共存する持続可能な養殖産業。百年後も変わらず、この漁場で養殖を続けていく。この信念のもとで取り組んでいます。」

・・・とハマチ養殖に取り組んだ企業から、ハマチを買い叩いた?結果5年で養殖業から撤退するきっかけをつくったらしい?本書に数回登場する大手スーパーが何処なのか?気になる。

 

漁業と農業の産品や加工品を輸出して外貨獲得を目指す施策が脚光を浴びているが、元々は自国民が食べるものを確保する方が重要・・・という本書の当たり前の指摘に、ハッ!とさせられます。

 

魚好き(食べる方の)は必読です!。

いろんな魚を食べましょう。

モチロンきれいに食べましょう。