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月別アーカイブ: 2016年5月

杏っ子

「杏っ子(あんずっこ)」室生犀星

生い立ちの数奇な運命をもちながら、文壇に老大家としての地位を築いた 作家 平山平四郎の生涯と、野性をひそめたその娘杏っ子(杏子)の生々流転を鮮やかに描く。(本書カバー)

600ページ超の長編ながら、新聞連載されていたこともあって、ちょうどいい感じで節が区切られる工夫があり、何とか読めました。

現代のドラマみたい。(今も昔も人間の考え、やることは変わらないってことですか。)

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平山平四郎=著者なのですかね~。

物語の冒頭は金沢です。

明治初期の厳しい生活と辛い幼少期が描かれている。

子供の売買は、特別なことではなく一般的なことだった・・・。

突然、時代が跳んで平四郎は作家としてある程度の地位になっていたのだが、その詳細な過程は敢えて描かなかったのでしょうか?。

とても気になる部分です。

また、芥川龍之介や菊池寛といった有名作家が実名で登場するのは面白い。

 

そして、関東大震災に遭遇した中で誕生した愛娘杏っ子と妻えり子と共に、東京から金沢まで避難する場面は臨場感がありました。

ここでも直近の震災が思い浮かびます。

 

読みながら・・・平四郎と自分を重ね合わせていました。

その子息、平之介(突然登場した!)の件もあり、何となく~似た境遇があったかも?・・・僭越ながら。

感情移入した場面も、チョッと。

 

平四郎:「えらい奴に見当をつけるな、爽やかな男をつかまえるんだね。」

杏っ子:「ほ、ほ、おさかなみたい。」

平四郎:「男女いずれも捕まえっこに始まる。捕まり損なってもいいじゃないか、間違いだらけの人 生に男女二人だけがきちんと箱詰めになる理由はない。」

杏っ子:「せいぜい勉強するわ。」

 

勉強ね~。(;^_^A


暴言?ふたたび

5月14日(土)の日経紙一面。

スクープでしょうか?他紙には、これっぽっちも書いてない。

どちらかといえば、日経は増税賛成論調です。

それなのに一番に出したということは・・・?。

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やっぱりね~というか、関係各位はこうなることをおり込み済み。

2年先の2019年になるか3年先になるかは、今後検討するという。

ついでに、おバカな軽減税率は取りやめていただきたいと思います。

周囲に熊本地震による経済損失5000億規模・・・や、企業業績今期足踏み・・・という記事を載せるあたりに「配慮」がうかがえますね~とムタムタ思ったり。

土曜日に掲載するあたりも何だかな~。

 

以降、お口にチャック!。


家康、江戸を建てる

「家康、江戸を建てる」 門井慶喜

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「北条家の旧領関東二百四十万石を差し上げよう」

天正十八年、落ちゆく小田原城を眺めながら、関白・豊臣秀吉は徳川家康に囁いた。

その真意は、水びたしの低湿地ばかりが広がる土地と、豊饒な現在の所領、駿河、遠江、三河、甲斐、信濃との交換であった。

愚弄するかのような要求に家臣団が激怒する中、なぜか家康はその国替え要求を受け入れた・・・・。(本書帯カバー)

 

合戦シーンはほとんど無し。

家康、・・・のタイトルだが、登場し活躍するのは、歴史の表舞台には出ることのない、技術者・職人たちです。

未来(希望)の土地、「江戸」を築き上げるべく、ほぼ同時期に開始された数々のインフラ整備と経済振興の物語が結実する結末は・・・感動的。

21世紀的歴史小説。

「江戸を創る」ではなく、「江戸を建てる」としたのは、それぞれの物語の主人公への思いが込められているからでしょう。

著者のお名前が「慶喜」というところも暗示的か?。

分厚いハードカバーながら、サクサク読めました。


2:6:2

ある日の朝、出勤してみると屋上駐車場にゴミが散乱していました。

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大した量ではないのですが~。

ヤレヤレ~、ゴミ片付けをしながらアレコレ考える~。

カラスが他所からゴミを持ってきて散らかした。

駐車場に放置されたゴミがカラスや風で散らかった。

~いずれにせよゴミが放置されたことに変わりない。

そもそも何故?屋外に放置するのか?。

日本人の礼儀正しさがメディア等で多く取り上げられているのだが・・・。

 

そういえば、2:8法則とか2:6:2法則というのを聞いたことがあります。

どれだけ規則・道徳・常識を訴えても、大多数の方はシッカリとされているが、一部の不心得者が存在するのは自然なことなのでしょう。

また、いくらシッカリとしているつもりでも、人間の内面には法則のように少なくとも2割の「弱さ」が存在する。

モチロン、自分も同様に何処かで誰かに迷惑をかける「弱さ」を発揮している。

・・・と思うと、腹立たしさが収まりました・・・とさ。


爽やかな天候のもと

取引金融機関の親睦会でタケノコ三昧に参加。

好天で気温も高くなかったので、会場の三小牛山まで歩きました。

先般、近郊でクマ騒動があったばかりなので気を付けながら・・・。

昨年も同様に歩いて参加したので、一年ぶりに通る山道。

道路両脇の竹林を通り抜ける風が心地よく、あまり暑さや疲れを感じません。

距離にして3キロほど、45分で会場のタケノコ料理店に到着です。

刺身・天ぷら・煮物・ご飯、次々に出てくるタケノコを平らげる。

あっという間に満腹に至るのでした。

 

・・・タケノコ料理を堪能した帰路もモチロン歩き。

歩いて来た・・・という話をしていたら、同席のご近所の方も歩いて帰るというのでオジサン二人して、山々の新緑を愛でながら?歩きます。

以前からお会いすることはありましたが、長々とお話しする機会はほとんどありませんでした。

しかし、気が付けば、ほぼ帰路は、しゃべりっぱなしだった。

山菜のこと、健康のこと、地元のこと、そして仕事のことも少しばかり。

少しばかりご年配の方だったので(失礼!)、歩いたり話をしたりと、お疲れになったかもしれませんが、気が付いたらパレット前に到着していたという感じです。

 

Y様!お付き合いいただき、ありがとうございます!。

余計なお世話ながら、筋肉痛等は大丈夫でしょうか?。


猫のうた

朝日を浴びて横たわる近所ネコ。(今朝は雨模様ですが・・・)

久々に見かけました。IMG_4986.JPG

相変わらずフテブテシイというか、マイペース。

声をかけると、チラ見して身体の向きを返したので、一応?挨拶したのか。

 

先日、訪れた「室生犀星記念館」で知った詩を思い出す。

~猫のうた~

猫は時計のかわりになりますか。

それだのに、

どこの家にも猫がいて

ぶらぶらあしをよごして

あそんでいる。

 

猫の性質は

人間の性質をみることがうまくて

やさしい人についてまわる、

きびしい人にはつかない、

いつもねむっていながら

はんぶん眼をひらいて人を見ている。

どこの家にも一ぴきいるが、

猫は時計のかわりにばりますか。

 

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うにゃん?。

たぶん、ならないと思う。


津軽

「津軽」太宰治

「私は津軽に生れ、津軽に育ちながら、今日まで、ほとんど津軽の土地を知っていなかった。」

戦時下の1944年5月、太宰治は3週間かけて初めて津軽地方を一周。

郷里の風土や歴史、自らにも流れる津軽人気質に驚嘆、慨嘆、感嘆の旅は、やがてその秘められた目的地へと向かう。

ユーモアに満ちたふるさと再発見の書。

書店で何気に手に取ったところ、表紙カバーにこう↑書いてありました。

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人間失格」の暗~いイメージがある作者だが、ユーモアに満ちた・・・というフレーズが気になって読んでみました。

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カバーにも載っている、この地図を見ながら作者と津軽半島を巡る。

 

日本の敗戦が濃くなってきた頃でも、津軽には食べ物は豊富にあります。

国民学校の運動会で、大勢の老若男女が、重箱をひろげ、大人は酒を飲み、子供と女は、ごはん食べながら、大陽気で語り笑っている光景を見て・・・。

「日本は、ありがたい国だと、つくづく思った。たしかに、日出ずる国だと思った。

国運を賭しての大戦争のさいちゅうでも、本州の北端の寒村で、このように明るい不思議な大宴会が催されて居る。

古代の神々の豪放な笑いと闊達な舞踏をこの本州の僻陬(へきすう)において直接に見聞する思いであった。

海を越え山を越え、母を捜して三千里歩いて、行き着いた国の果の砂丘の上に、華麗なお神楽が催されていたというようなお伽噺の主人公に私はなったような気がした。」(P.219)

津軽の風土と人々を愛し、誇りに思い、訪れる先々でお酒だ~ビールだ~と、飲み続けている太宰治は、決して暗黒の方ではありません。

 

そして、先日読んだ「三陸海岸大津波」も思い出し、長年の厳しい環境下で育まれた津軽~東北人気質は、東北地方の底力・力強さの源でもあると思いました。

地理方向は正反対ながら、現在、起こっている九州地方の震災も同様に、地方の底力で復旧・復興にまい進出来るでしょう!。

 

・・・私は虚飾を行わなかった。読者をだましはしなかった。さらば読者よ、命あらばまた他日。

元気で行こう。絶望するな。では、失敬。(巻末)


畔道なのか?

大型連休も明けて通常の営みが戻ってきました。

とはいっても個人的には殆んど変化のない、いつもの月曜日です。

近所の水田には苗が植えられていました。

側溝の際は、かつての畔道か。

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この様子を見ると爽快感もあるが、初夏~夏が来た!暑くなるな~と、思ふ。

ついこの間まで、除雪だ~花見だ~と言っていたのに・・・。

 

しゃがんで、しばらく眺めて、写真を撮って立ち上がります。

サテッ!今日もいいスタートが出来そうだ!。


アップグレードした

仕事場のPCはWindows7を使っています。(いました。)

今後のアップグレードは、Windows10の発展型ばかりとなるので、更新が無料の7月までにWin10にした方がいい・・・との新聞記事を読み~、それならばとタマに現れる更新キーをポチッ!。

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40分ほどで更新完了。

自宅PCがWin10なので少しは慣れているとはいえ、最初は戸惑うこと多し。

先ず、ブログ記事を書いているMTが無反応で文字入力出来ずに焦ります。

あちこち触ってなんとかクリア・・・。

画面の表示が・・・古いPCなので表示性能がOSについて行ってないのか、やや見ずらいです。(やがて、慣れるか。)

全体の作動スピード感は、そのママなのでヨカッタ。

PCの中身をアップグレードしておいてヨカッタ。

使い勝手がよくなる面とそうではない面がありますが~、これもやがて慣れるでしょう。

環境に適応していかなきゃ・・・。


やせれば美人

「やせれば美人」 高橋秀実

開成高校の野球部を取材したノンフィクション「弱くても勝てます」の著者だから、オモシロクないはずがナイ!。

取材対象を自分の家族に求めた感動?のノンフィクション。

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妻はデブである。

結婚前はデブではなかったが結婚してからデブになった。

158センチで80キロ。

この10年で30キロも増量したのである。

かつて彼女は当時のアイドル歌手、小泉今日子に似ていた。

怒っても笑っても、その表情が顔からこぼれるキュートな顔立ちだったのだが、今はまわりに余白が増えたせいで、表情が小さい。

かつての顔が今の顔の真ん中あたりに埋もれており、遠くから見ると、怒っているのか笑っているのか、わからないほどである。

(中略)

毎日のように「ダイエットしなきゃ」と焦り、本屋でダイエット本を読み漁りながら、彼女はデブになった。

食べすぎ、運動不足、不規則な生活、ストレス、ホルモンのアンバランス、遺伝・・・ ・・・デブになってゆく原因を自ら研究しながら、デブになったのである。(本書 Diet00から)

 

読みながら、何度も思わず噴いていました。

「デブ」や「ダイエット」の見方が変わります。(多分)

究極?の現状肯定オンパレード。

暑苦しい冒頭でしたが、読後は爽快感すら感じられます。


初訪問

金沢販売士協会5月例会の講師は、室生犀星記念館 名誉館長 室生洲々子様 です。

予習のつもりで事前に記念館を訪問しました。

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千日町・犀川大橋と新橋のほぼ中間に在ります。

開館してから10年以上経過していますが、その存在自体知らなかった・・・という無知ぶり。

当然、作品など読んだこともありません。

失礼ついでながら「金沢三文豪」(徳田秋聲・泉鏡花・室生犀星)は、お名前のみしか知らず・・・。

 

入口付近に掲げられ、気になったパネル画像をネットで拾いました。

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「犀星と愛猫ジイノ」

火鉢に両手を掛けて暖まるジイノと愛しげに見つめる犀星の図。

愛猫家だったのですね。

文豪・・・に、グッと親近感が湧きました。

 

勢い?で、「杏っ子」という有名作品を注文しましたが、例会までに読めるかどうか?。


今日もイチ麺

今日の壱麺ならぬ弐麺。

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めん処あかさかのいなり蕎麦に揚げ玉をトッピング。

ボリューム感のあるイチ麺になりました。

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続いては、やまかけ蕎麦。

あっさりと、そしてねばねば~ツルツル~とスピーディーにいただけます。

 

御馳走帖」を読んでいる最中から、ほぼこのローテーション。

何を食べようか?と、考えなくていい(安易だ)。


災害派遣

大型連休の真っ最中。

各地で様々なイベントや催事が行われて、行楽地も賑わっているようです。

そんな中、移動時に金沢駐屯地前を通ると、「災害派遣」の横断幕を付けた自衛隊車両が出入りする光景を、よく見かけます。

「アッ!、そうや」・・・しばし連休モード気分を中断せざるを得ないような現実を感じます。

 

被災地では復旧復興に向けての活動が本格化しているとの報道はあるものの、かなりの時間がかかる。

いままで通りの日常生活を続けることが復興の手助けになるともいいます。

・・・やがて連休モードに戻る。

連休モードと言ってもカレンダーや行楽地の様子を見て、そう感じるだけなのですが。


御馳走帖

「御馳走帖」 内田百閒 著

朝はミルクにビスケットに果物少し、昼は正午ジャストに、かけ蕎麦またはもり蕎麦、夜は山海の珍味に舌鼓をうつ、食いしん坊の百閒先生が幼年時代の思い出から戦時中の窮乏生活、友人との食膳の楽しみ等、愉快に綴った食の随筆集。

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これを読みだしてから、ランチに蕎麦を食べる機会が更に増えました。

また、百閒先生は小学校に上がる前から喫煙習慣があったという驚愕の事実が発覚。

その後、「未成年禁煙令」が発布されて規制されるようになったというが、百閒先生は禁煙することなく吸い続けたという・・・。

 

「餓鬼道肴蔬目録(がきどうこうそもくろく)」という一節です。

昭和十九年ノ夏初メ段段食ベルモノガ無クナツタノデセメテ記憶ノ中カラウマイ物食ベタイ物ノ名前ダケデモ探シ出シテ見ヨウト思ヒツイテコノ目録ヲ作ツタ

さはら刺身 生姜醤油・・・塩ぶり・・・オクスタン塩漬・・・ポークカツレツ・・・カビヤ・・・竹の子ノバタイタメ・・・馬鈴薯ノマツシユノコロツケ・・・油揚げノ焼キタテ・・・日米堂ノヌガー・・・上方風ミルクセーキ・・・やぶ蕎麦ノもり・・・富山ノますノ早鮨・・・と延々と続くのでした。

読みながらヨダレが出てきますが、この目録が書かれた当時は入手困難なものばかりで、その心中は如何ばかりであったものか・・・。

 

そして、麦酒~という言葉があちこちに登場します。

昭和20年7月でも麦酒の配給があったとありますから、窮乏生活の中にもささやかな楽しみがあったのですね。

 

現代はとてもいい時代です。


5月2日は月曜日

先月末29日は昭和の日、そして30日は土曜日でした。

そして昨日の1日が日曜日で、明日3日(憲法記念日)・4日(みどりの日)・5日(こどもの日)~と日曜・休日に挟まれて、とても肩身が狭い?と思われる本日、5月2日です。

といってもカレンダー上の話であって、ワタクシ共はほとんど関係ありませんが・・・。

3~4日も休みが続くと、何をしていいか分からないし、休みボケになってしまうし、休み明けがツライわッ!・・・と強がりを言ってみる。

 

本日は、金融機関や公的機関の窓口は混みますね~そして、5月6日(金)と9日(月)も何かとタイヘンでしょう。

観光地や行楽地は、しばしの休息日となるか。

お疲れさまでございます。

さて、当パレットは・・・混みますかどうか?。


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