月別アーカイブ: 2016年12月
困難な成熟
2016年12月16日 ブログ
「困難な成熟」内田樹
内田節が大炸裂。
・・・「責任を取る」ということはどういうことでしょうか。ニュースを眺めていると、テレビでもネットでも、不祥事を起こした企業や個人に対する「責任を取れ」という言葉が溢れています。しかし、人の死にかかわることや、原発事故など、個人のレベルをはるかに超えた問題について、人はどう責任を取ればいいのでしょうか。
答え、「不可能です」以上。おしまい。(P.16)
・・・まことに逆説的なことですが、私たちが「責任」という言葉を口にするのは、「責任を取る」ことを求められるような事態に決して陥ってはならないという予防的な文脈においてだということです。それ以外に「責任」という言葉の生産的な使用法はありません。
さっき言ったように「責任取れよな」という言葉は、「おまえには永遠に責任を取ることができない」という呪いの言葉です。「これこれの償いをなしたら許されるであろう」と言っているわけではありません。(P.22)
業務上、「責任」という言葉が飛び交っています。
それは、とても重い言葉。
しかし、どちらかと言えば、”責任回避的”に使われるような気がする。
「あ、それはオレが責任を持つよ」という言葉を言えるのは、とても勇気のいることです。
他人事ではない、自分の仕事であるという自覚。
それが責任者です。
巻末で紹介されていた、日本人の必読書七選に挑んでみますか。
「断腸亭日乗」永井荷風
「夢酔独言」勝小吉
「氷川清話」勝海舟
「瘦我慢の説」福沢諭吉
「兆民先生」幸徳秋水
「父・こんなこと」幸田文
「戦艦大和ノ最後」吉田満
人の世むなし応仁の乱
2016年12月13日 ブログ
「応仁の乱」呉座勇一 著
人(1)の世(4)む(6)な(7)し(4)応仁の乱・・・(なつかしい)。
細川勝元(東軍)VS山名宗全(西軍)が11年に亘り戦い、京の都は荒廃し戦国・下剋上の世への序章となった・・・と習いました。
日本史上、最も有名な戦乱の一つです。
また、京都の旧家で「この前の戦争で皆焼けてしもうて」などというので、太平洋戦争のことかと聞くと、応仁の乱だった~という実話?も。
・・・応仁の乱が難解なのは、なぜ戦乱が起こったのかよく分からないし、最終的に誰が勝ったのかもよく分からないからだろう。(中略)
応仁の乱勃発当初は京都のみが戦場であったが、やがて戦乱は地方に波及し、全国各地で合戦が行われた。
これだけ大規模で長期にわたる戦乱なのに、大名たちが何のために戦ったのか見えてこないというのは不思議である。
劇的で華々しいところがまるでなく、ただただ不毛で不条理。
これが応仁の乱の難解さ、ひいては不人気につながっているのだろう。・・・(はじめに)
先ず、登場人物(関係者)が多く、読んでいると誰が?誰だか?混乱。
これだけで、難解さが分かったかも?。
また、同じ人物でもフルネームで書かれていたり、姓を除いた名だけ書かれていたりでつまづく・・・。
傍らにメモを置いて、人物名を書き出し、それぞれ関連付けながら読んだため~時間がかかりました。
そして現代。
よく耳にする「テロとの戦い」と「応仁の乱」は、似てないか?。
争いの原因は違うが、勝敗が分からず、終わりが見えない、ただただ不毛・・・。
オオカミなんて~コワくない♪
2016年12月9日 ブログ
ある事柄について。
単に不快とか恐れ・・・との感情がありました。
・・・冷静に見直しと現状分析をしてみる。
アッ!こういう事か。
何てことはありません。
デンッ!と構えることにします。
どんよりとした雲の切れ間から陽の光が差し込むとは、こういう事をいうのでしょう。
〇〇〇〇はコワくない?。
ほんこさん
2016年12月8日 ブログ
『報恩講』金子みすゞ
「お番」の晩は雪のころ、
雪はなくても暗のころ。
くらい夜みちをお寺へつけば、
とても大きな蝋燭と、
とてもおおきなお火鉢で、
明るい、明るい、あたたかい。
大人はしっとりお話で、
子どもは騒いじゃ叱られる。
だけど、明るくにぎやかで、
友だちゃみんなよっていて、
なにかしないじゃいられない。
更けてお家へかえっても、
なにかうれしい、ねられない。
「お番」の晩は夜なかでも、
からころ足駄の音がする。
実家のほんこさん(報恩講)でした。
火鉢の炭がはぜる音と匂い、半紙に乗ったお茶菓子、雪景色の中で行われていた記憶は遥か彼方・・・比較的、暖かい日なので助かります。
いつまでも変わらない、これからも伝えて行きたい金沢(北陸)の師走風景・・・。(長時間正座の辛さも。)
紙資料沢山
2016年12月7日 ブログ
そんなにショッチュウでは無いが、行政提出書類の分厚さ&同じモノが複数(この場合、正・副・業者控)作成されるという、ご丁寧さに感心します!。^_^;
画像の書類に関してはコチラが作成するワケではないが、これを作るのはタイヘンだ。
以前に、とある補助金を申請した際も段々と分厚くなっていく申請書類に辟易しました。
ワザワザ難しく書かせるような書式になっているような気がします。
別件で、年に一回作成する書類は、実態が伴っていない?というか既成事実作成&証拠・・・という性格のモノも。
当事者間だけではなく第三者が関わってくると、誰が見ても明確な状態にして置かなければいけないのは分かるのだが・・・、事務作業に手間がかかり過ぎてしまいます。
まあ~我々は、他業種に比べると公的書類は少ない方ですけど。
紙書類ではなくデータで届出できるようにすれば、かなり事務量が軽減されると思いますが、何とかならないものかな~?。
一部では、簡素化やデータ化が進んでいるようですが~。
と、いいつつ、書籍は紙じゃないとイカン!なんて思っている矛盾。
高い城の男
2016年12月6日 ブログ
「高い城の男」フィリップ・K・ディック
IF?(もしも)の世界へ誘われて~。
1947年、第二次世界大戦は枢軸国の勝利に終わり、アメリカ合衆国は戦勝国であるドイツと日本によって三つの国に分断され、両国の分割統治下に置かれていた・・・それから15年後の世界。
ディストピア小説?。
日本の勢力下であるアメリカ太平洋岸連邦とロッキー山脈連邦での、穏やかに見える日常が描かれています。
日本人の影響か?なぜかアメリカ人も易経で将来を占うことがとても一般的な世界。
問題が起こると筮竹(ぜいちく)を取り出し、卦(か)をみるのを想像すると滑稽でもあります。
輪タクが公共交通手段だったりと、日本とアジア各国をごちゃまぜにしたようなサンフランシスコ(アメリカ太平洋岸連邦)。
一方の支配者、第三帝国はヨーロッパとアメリカ間を45分で飛行するロケット船メッサーシュミット9Eを就航させたり、月や火星にまで開発の手を伸ばしていたりと科学万能社会で、とても対照的です。
そんな世界の隠れたベストセラー本「イナゴ身重く横たわる」には、枢軸国側が敗れた世界が描かれている。
ドイツ側では発禁本だが、日本側では規制されてはいなかった・・・やがて・・・。
どちらのIF?世界が正しいのか?混乱しそうになることも少々。
同著者の「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」は人間VSアンドロイドの話だったが、コチラは架空世界VS現実世界。
「イナゴ身重く横たわる」・・・その通りの重々しい内容なんでしょう。
それとも「高い城の男」と、同じ内容か?。
三方一両損
2016年12月5日 ブログ
続き・・・「三方一両損」
大工吉五郎が三両を落とし、左官金太郎が拾って届けた。
しかし落とした吉五郎は「落とした時点でそれは俺の金じゃない。全額お前にやる。」と言い、金太郎も義理堅かった為「金を貰う為に届けたんじゃない。全額お前に渡す。」と返し、二人は口論となってしまう。
これを受けた越前は、次のような裁きを行った。
両者の三両を一旦預かった後、自らの懐から一両を取り出して四両とし、二人に二両ずつ分けたのである。
「拾った男は三両貰える所だったが二両しか貰えず、落とした男も本来の手持ちより一両少ない金が残り、私も一両を失った。これで三方一両損である。」とのことだった。
金を全額受け取って得をすることを良しとしなかった二人にとって、この裁きは実に納得いくものだった。
その後、越前の計らいで両者は膳を振る舞われるが、「沢山は食うなよ。」と言われる。
二人はこう答えた。
「多かぁ(大岡)食わねぇ。たった一膳(越前)。」 (ピクシブ百科事典)
この言葉は、12月3日付け日経記事で知りました。↓
成長望めぬ社会~皆で不満分かち合おう~平川克美
著書「小商いのすすめ」は3年半ほど前に読みましたね~。
著書内容に賛同しました。
現在は、読んだ当時より「小商い」が求められている時代になって来ているような・・・。
よく聞く「ウィン・ウィン」は、社会全体が右肩上がりの時しか成り立たない。
で、現在~将来は、少しづつ不満を分け合う「三方一両損」「ルーズ・ルーズ」の生き方にシフトする必要がある~と記事で述べられています。
賛否が分かれる内容です。
不満や損を分け合うのではなく、余裕があれば分けてあげたり、手伝ったりする「助け合い」と解釈すれば、住み良い社会になるのかもしれない。
今風ならばシェアリングエコノミー?。(チョッと違うか。)
落語「三方一両損」も、大岡越前が一両出さずに、三両を当事者と大岡越前とで一両づつ分けても良かった?。
ただし業務上横領!になるな~。
また、三両ごと国庫?に入れ、幕府の公金として公共事業等に使えば広く人々に行きわたったことでしょう。
落語や人情噺としては面白くないけど・・・。
ちまたでは、歳末募金が行われています。
アッ!まだ、募金していなかったかも・・・。
三方よし
2016年12月4日 ブログ
「三方よし」・・・売り手よし、買い手よし、世間よし。
近江商人の活動理念として有名です。
そして、近江商人の商売十訓。
1・商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり
2・店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何
3・売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる
4・資金の少なきを憂うなかれ、信用の足らざるを憂うべし
5・無理に売るな、客の好むものも売るな、客の為になるものを売れ
6・良きものを売るは善なり、良き品を広告して多く売ることはさらに善なり
7・紙一枚でも景品はお客を喜ばせる、つけてあげるもののないとき笑顔を景品にせよ
8・正札を守れ、値引きは却って気持ちを悪くするくらいが落ちだ
9・今日の損益を常に考えよ、今日の損益を明らかにしないでは、寝につかぬ習慣にせよ
10・商売には好況、不況はない、いずれにしても儲けねばならぬ
私利私欲の為ではなく(売り手よし、買い手よし)、地域社会への貢献(世間よし)を行う姿勢は、様々な企業活動の規範となっています。
(知っているようで、忘れていた?箇所もいくつか・・・。)
特に最近、このような商売訓や企業理念を目にする機会が多いような気がする。
自分のことだけ考えてやっているようでは~早晩、限界が来る?ということに、各企業が気付き始めたのか・・・。
ブラック企業・・・として、やり玉にあがるトコロもあります。
「三方よし」は素晴らしい!・・・と思っていますが、「三方一両損」という言葉を知る。
落語で有名なようなのですが無知でした。
それは・・・次回へ続く・・・。
エンヤーラヤ サノヨーイサヨーイヤナ
2016年12月3日 ブログ
崎浦消防分団関係の打ち合わせ後の懇親会~の二次会。
「加賀木遣りくずし」を居合わせた4名で合唱?しました。
ハアーエー
加賀の鳶だよ 百万石の
纏(まとい)振るにも 火柱こえて
男伊達なら 命をかけて
エンヤーラヤ サノヨーイサヨーイヤナ
エンヤラヤレコノセー サノセー
アレワサ エンヤーラエー
~4題目まで歌って、再び頭に戻りリピートすること数回・・・。
市内でも風情のある飲食店カウンターにて。
他のお客さんはいなかったため、合唱会ができました。
コレは、なかなか粋です。