「朗読者」 ベルンハルト・シュリンク 松永美穂 訳

次回の読書会課題本。

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15歳のぼく(ミヒャエル・ベルク)は、母親といってもおかしくないほど年上の女性と恋に落ちた。

「なにか朗読してよ、坊や!」

ハンナ(シュミッツ)は、なぜかいつも本を朗読して聞かせて欲しいと求める。人知れず逢瀬を重ねる二人。だが、ハンナは突然失踪してしまう。・・・(本書カバー)

 

青春小説?のような展開にドキドキしながら読み進めます。

ミヒャエルが朗読するのは「オデュッセア」「カティリナへの演説」「エミーリア・ガロッティ」・・・って何?。

タイトルすら知らない、モチロン内容も。

15歳でこんな本を読むのか!ドイツ恐るべし!。

「古事記」や「源氏物語」と同じ感覚なのでしょうか?・・・知らないこと大杉です。

 

物語の舞台は1960年代~80年前半のドイツ南部。

この時代まで、戦争犯罪の裁判が続いていたとは知りませんでした。

それも、自国民を自国民が裁くという形で。

とっくに終わったはずの戦争が、まだ暗い影を落としていたことに軽い衝撃を受けました。

 

重い内容ながらも、読後感は「あーこれで良かったのだ・・・。」でしたが・・・。