「京都異界紀行」 西川照子

国際的な観光都市~京都。

京都は異界である。~冒頭から観光イメージをぶち壊す言葉が並びます・・・。

・・・清水寺の南には、もう一つの京都がある。その場所は「鳥辺野(鳥部野)」という。西の化野、北の蓮台野、そしてこの東の鳥辺野を京の三大葬地という。・・・(序章)

以前、話題になった「信長の棺」では信長の遺骸は鳥辺野に葬られた・・・というくだりがあったことを覚えています。

政事(まつりごと)の中心として、かつては政争の絶えなかった京都。

 

・・・京都では「生と死」は背中合わせ。と言っても、オドロオドロしい京都の風景は昔むかしのこと、今はきれいに清掃され、ちょっと見には「負」の部分は見えない。

ただ、私たちが本物の京都を知りたい、観たい、と思えば、一つ方法がある。

地霊である。何もない所であっても、その地に立ってただ風景を見る、そして、そこに住む「怨霊」の声に耳を傾ける~すると、昔むかしの風景・出来事が甦る。怨霊たちは案内人となって、私たちを本物の京都へ誘ってくれる。・・・(P.12)

 

華やかな都の裏にはドロドロとした戦いと、さらに尾を引く物語があったようです。

京都に限らず、歴史のある場所にはどこでも「地霊」「怨霊」が坐すのかも?。

そんな気持ちになります。

当地にも何かがおわしますか・・・。