「松本清張」で読む昭和史 原武史

・・・「社会派推理小説」というジャンルを確立した国民的作家・松本清張。格差、差別といったタブーを恐れずテーマとして取り上げる姿勢、地方から中央を相対化する視線により、その作品には昭和という時代の闇が刻印されている。代表作の数々を「鉄道」と「天皇」に注目して読み解き、歴史の暗部に光をあてる。・・・(本書カバー)

 

本書で読み解かれるのは~「点と線」格差社会の正体、「砂の器」高度経済成長の陰、「日本の黒い霧」占領期の謎、「昭和史発掘」青年将校はなぜ暴走したか、「神々の乱心(未完)」見えざる宮中の闇。

 

昭和~興味深い内容です。

昭和世代!のつもりだが、後半の「恵まれた時代」しか知らないのでした。

前半~中ごろまでは、二つの世界大戦や戦後の混乱で、多くの「闇」が生まれた「暗黒時代」。

タマタマ「昭和」だったのか、時代の必然だったのか。

平成~令和と時代は変わっても「見えないもの」「隠したいもの」は昭和のまま。

松本清張が作品を書き上げる取材の中で、様々な妨害や非難は無かったのだろうか?。

 

そして、将来、このような「平成史」は誰が書き上げるのか?。

 

実は、松本清張作品は皆目未読・・・タイトルしか知らない。(-_-;)

ネタバレ~しているが、読んでみようと思います。