月別アーカイブ: 2020年3月
サル化する世界
2020年3月15日 ブログ
「サル化する世界」 内田 樹
・・・サルたちは、未来の自分が抱え込むことになる損失やリスクは「他人ごと」だと思っている。その点わが「当期利益至上主義」者に酷似している。「こんなことを続けていると、いつか大変なことになる」とわかっていながら、「大変なこと」が起きた後の自分に自己同一性を感じることができない人間だけが「こんなこと」をだらだら続けることができる。その意味では、データをごまかしたり、仕様を変えたり、決算を粉飾したり、統計をごまかしたり、年金を溶かしたりしている人たちは「朝三暮四」のサルとよく似ている。・・・(本書カバー)
帯の「今さえよければ、自分さえよければ、それでいい」~にドキッ!。
何故、学校で学ばなければならないのか?、何故、英語を始めとする外国語を学ぶのか?。
英語はビジネスシーンで役に立つから・・・は、植民地の考え方~らしい。
英語やフランス語でしか味わえないその国の文化的なモノ、機微のようなモノを理解するために外国語習得するべし!・・・なるほど。
~となると、自身の日本語もアヤシイものだな・・・。(-_-;)
・・・生き延びるために必要なもう一つは、いかに”愉快に、機嫌よく”生き延びるか、です。不機嫌では想像力も知性も働きません。
悲観的にならない、怒らない、恨まない、。そういうネガティヴな心の動きはすべて判断力を狂わせます。危機的状況下では判断力の正確さが命です。にこにこ機嫌よくしていないと危機は生き延びられません。眉根に皺寄せて、世を呪ったり、人の悪口を言ったりしながら下した判断はすべて間違います。不機嫌なとき、悲しいとき、怒っているときには絶対に重大な決断を下してはいけない。これは先賢の大切な教えです。・・・(P.246)
ウ~ンそうかもしれない。(これがイケナイのか・・・。)(-_-;)
現政権批判も織り交ぜながら?興味深く読めました。(猿は悪くない。)
ただ・・・以前の内田本より、ややパンチが弱いような気もしました・・・。
相続レストラン
2020年3月12日 ブログ
「相続レストラン」 城山真一
・・・金沢・ひがし茶屋街のレストラン<グリル・ド・テリハ>。料理が評判のこの店には、人気の理由がもうひとつ。「相続トラブル、解決します」元税理士のウエイター冬木のもとへ、相続に悩む客が訪れる。ある女性の相談は急死した父の遺産について。家族で内緒で連帯保証人になり、6000万円の負債が残されたのだ。さらに隠し子だという男も現れ・・・。(本書カバー)
作者参加のミステリー読書会でも、取り上げられていた本書。
「看守の流儀」と関連もあるようだが・・・。
例によって?物語の舞台は当地・金沢です。
<グリル・ド・テリハ>~のモデル店はあそこかな?。
この施設は、ひょっとしてコレかも。
この登場人物のモデルは~〇〇さん?みたいな、楽しみもあります。
どんどん状況が変わっていき~エッ!どうなるのだろう?~と興味深く読めましたが、もう少しドロドロのソース感があってもいいかなぁ~物語に登場する料理のように深みが欲しい・・・。(^_^;)
タイトル通り?にエンタメ~軽い感じでいいのかもしれませんが。
・・・もっと謎解きが必要だな!と思ったところで、エッ!終わりですか?。
レストランなのに、チョッと物足りない~メインディッシュにたどり着いてない~。
コレは、続編がありますな・・・。
太陽の門
2020年3月9日 ブログ
日経新聞朝刊で2月21日から連載が始まっている「太陽の門」 赤神 諒 作~。
途中で本当にミチクサ?してしまった前連載「ミチクサ先生」と打って変わって、ハードボイルド!です。
物語の舞台は、スペイン内戦時下のマドリード。
歴史授業でも習った記憶がない(多分)、第二次世界大戦の前哨戦みたいな戦争。
当時の現実とはかけ離れているかもしれないが、バーのシーンは、カッコイイ!~映像を見ているかのようです。
しかし、スペイン国内を二分しての戦争~というのはどうも理解できない。
現在でも、地域独立機運があったりと~この辺りも理解できない面です。
平和ボケ・・・。
連載を読み進めるうちに分かるようになるでしょうか?。
学校に入り込むニセ科学
2020年3月8日 ブログ
「学校に入り込むニセ科学」 佐巻健男
・・・『水からの伝言』、EM菌、ゲーム脳、白砂糖有害論・・・。一見科学的な装いをしながら、実際には科学的な根拠はなく教員や生徒の「善意」を利用して勢力を広げるニセ科学。そのオカルトまがいの言説はいま、学校教育の土台を揺るがすところまで来ている―。その危険性に警鐘を鳴らしてきた第一人者が学校に侵入する怪しげなニセ科学を一刀両断。・・・(本書カバー)
本書紹介にあった以外にも、科学ではないが~運動会で行われている(いた)「人間ピラミッド」(身体負荷が多過ぎて危険)、伝統文化を重んじる「江戸しぐさ」(後世の道徳的創作)もヤリ玉に挙がっています。
著者の特定個人攻撃~みたいな面 (-_-;) も感じられたが、客観的にモノゴトを見るのは大事だと思ふ。
著者の~名前からしてスゴイ?レフトサイド?なんですか?。
以前に某コンサル会社が取り上げていたことで、チョッと興味をもった「EM菌」のくだりがあって・・・そういうことなんですね・・・。(-_-;)
・・・人間は、自分の信じていることと矛盾する証拠を無視したり、曲解する傾向があるだけではなく、自分の信じていることを裏付ける証拠や議論ばかりに目を向け、認知する心的傾向がある。これを確証バイアスという。
確証バイアスは、一言で言えば、「自分に都合のよい事実だけしか見ない、集めない」ということだ。自分に都合の悪い事実は無視したり、探す努力を怠ったりする。このため最初に自分が信じた考えを補強する情報を集め、自分の考えは「間違っていない」と思い込んでしまう。例えばSNSで、自分の考えにより近い人からコメントがついたり、「いいね」がついたりして、確証バイアスに拍車がかかる。
(中略)
私たちの思考は完全ではない。確証バイアスのような認知バイアスは誰にでもある。科学的に考えるということは、一つのことをいろんな角度から柔軟に考えることができる頭を持つことである。だから自分の考えへの批判的な意見も意識的に探して、必要なら自分の考えを修正したりすることが必要である。・・・(P.240~241)
科学~だけでなく、すべてそうですねー。
特に現在の状況では・・・。
DEKIRUYANKA!
2020年3月5日 ブログ
久しぶりに駅前の商業施設でランチタイム。
千某(房・・・)の箸袋コメントがステキです。
ほめる、笑う、しかる~DEKIRUYANKA!~経営も教育もマラソンではなく駅伝だ。
一人でゴールを目指して走るのではなく、ゴールを目指す次の走者にタスキを渡すことが、経営・教育である!。
その方がより長距離を進める。
同じ目的を持つ仲間と次世代育成も。
継続性のある持久走。
すぐに達成できる目標と、持続しないと達成できない目標(目的)を目指す。
ほめて、笑って、しかって~DEKIRUYANKA!と励ます!。
箸袋に教えられました。(お腹もいっぱい・・・。)
気分次第ともいいます。
2020年3月4日 ブログ
コロナウイルス~コロナ~コロナで、同じ名前の企業や商品は、その名前だけでイメージ悪くなっております。
コロナ=光冠(光環)~と、キレイなイメージだったのに。
ここらで止めてもいいコロナ~♪(自動車ショー歌 小林旭)、と笑い飛ばしたいが・・・時間経過とともに、状況は悪くなってきているような。
ウイルス本体も恐ろしいが、デマ~フェイクニュース~同調圧力~が、新型ウイルス禍をさらに増長している。
無責任なことは言えないが、天気、景気、病気も気分次第!・・・比較的?元気な人は、妙な雰囲気にのまれないように、気持ち上げていきましょう!。
「松本清張」で読む昭和史
2020年3月3日 ブログ
「松本清張」で読む昭和史 原武史
・・・「社会派推理小説」というジャンルを確立した国民的作家・松本清張。格差、差別といったタブーを恐れずテーマとして取り上げる姿勢、地方から中央を相対化する視線により、その作品には昭和という時代の闇が刻印されている。代表作の数々を「鉄道」と「天皇」に注目して読み解き、歴史の暗部に光をあてる。・・・(本書カバー)
本書で読み解かれるのは~「点と線」格差社会の正体、「砂の器」高度経済成長の陰、「日本の黒い霧」占領期の謎、「昭和史発掘」青年将校はなぜ暴走したか、「神々の乱心(未完)」見えざる宮中の闇。
昭和~興味深い内容です。
昭和世代!のつもりだが、後半の「恵まれた時代」しか知らないのでした。
前半~中ごろまでは、二つの世界大戦や戦後の混乱で、多くの「闇」が生まれた「暗黒時代」。
タマタマ「昭和」だったのか、時代の必然だったのか。
平成~令和と時代は変わっても「見えないもの」「隠したいもの」は昭和のまま。
松本清張が作品を書き上げる取材の中で、様々な妨害や非難は無かったのだろうか?。
そして、将来、このような「平成史」は誰が書き上げるのか?。
実は、松本清張作品は皆目未読・・・タイトルしか知らない。(-_-;)
ネタバレ~しているが、読んでみようと思います。