「武士の起源を解き明かす」混血する古代 創発される中世 桃崎有一郎

・・・武士はいつ、どこで、生れたのか?七世紀ものあいだ日本を統治してきた彼らのはじまりについては、実ははっきりとした答えが出ていない。かつて教科書で教えられた「地方の富裕な農民が成長し、土地を自衛するために一族で武装し、武士となった」という説はでたらめで、都の武官から生まれたという説は確証がなく、学界は「諸説ある」とお茶を濁す。この日本史における長年の疑問を解消するために、古代と中世をまたにかけ、血統・都鄙(とひ~都といなか)・思想に着目し、武士の誕生の秘密を明らかにする。・・・(本書カバー)

 

武士道・侍・サムライジャパン~もっとも日本的な存在の一つとして扱われながらも、実は「武士」の素性がわかっていなかった?というビックリ感!。

 

「武士」の起源?として本書で語られる「有閑弓騎」の存在は、飛鳥時代にまで遡れるようです。

馬に乗れて、弓を射れる~この時点で、経済と時間の余裕がないと鍛錬できない。

馬を所有し乗れるということは、百済~大陸からの出身者もあった。

当時の政権と敵対した蝦夷も馬を養い弓を使う。

「武士」の起源は、国外と地方に存在!。(したかもしれない~。)

坂上田村麻呂平将門は、武人であったが「武士」では無かった。

 

1000年以上前の史料から推測し、明らかにされつつある「武士」。

想像を絶する悠久の歴史上に現れ~支配層となり明治維新と共に消滅・・・。

今に伝わる、その精神や立ち居振る舞いからは、スーパーマン的なイメージを持ちます。

 

「ザ・サムライ」・・・解明しなくても、謎めいている部分があってもいいのかもしれない。