「危機と人類」(上)(下) ジャレド・ダイアモンド

・・・遠くない過去の人類史から学ぶべき、危機対応の叡知とは何か。『銃・病原菌・鉄』『文明崩壊』『昨日までの世界』で知られるジャレド・ダイアモンド博士が、日本、フィンランド、チリ、アメリカなど国家的危機に直面した世界7ヵ国の事例から、全世界が一致して持つべき危機への認識を解き明かす。・・・(上巻カバー)

 

約1ヵ月取り組みました・・・全人類と国家に投げかけられた課題・・・タイムリーな内容(コロナ禍)にして、難解・・・。

内容よりも、読み終えた感!にホッとしています。(^_^;)

 

・・・ではウイルスに対して、世界はどのように対応するだろうか。その答えはいまだに不透明だ。私が考える最悪のシナリオはこうだ。各国が国境封鎖だけに集中し、ワクチンを最初に開発した国が自己中心的にそれを抱え込む。愚かなことに、人々は新型コロナウイルスがワクチンのない国々からふたたびやってくることを忘れる。最良のシナリオはこうだ。人々が、コロナ禍が地球規模の脅威であること、ウイルスに対して全世界が安全な状況をつくる以外に道がないことに気づく。もし地球規模のウイルスの脅威に人々が協力して打ち勝つことができたら、そこから得た教訓を一般化し、気候変動などの地球規模の脅威に協力して対応できるようになるかもしれない(そして資源枯渇や不平等に対しても)。日本国内で新型コロナウイルスを撲滅してもコロナ禍が解決しないのと同様、日本上空の大気中の二酸化炭素濃度を下げても気候変動から日本を守ることはできない。大気中の二酸化炭素は、新型コロナウイルスのように全世界に素早く広がるからだ。・・・(上巻序章)

 

日本は幕末~明治と太平洋戦争~が、これまでの国家的危機として書かれています。

そして現在~将来起こる、少子高齢化、移民問題、格差分断社会・・・と山積する国家的課題(危機かも?)解決へのヒントとエールが送られているように読む。

日本だけではなく、全人類に向けて・・・でしょう。

 

「危機」とは、その瞬間を境に激変が生じる「転換点」・・・なんですね。(万事塞翁馬・禍転福為)

 

本日はクリスマス・イブです。

ジャレド・ダイアモンド博士からの全人類へのクリスマスプレゼントと思う(タマタマ記事に書いただけだが)・・・。