「歴史探偵 忘れ残りの記」 半藤一利

・・・「自分で勝手に生涯のテーマと決めている昭和史や太平洋戦争ばかりではなくて、物書きとなったばかりに新聞のコラムや趣味的な雑誌の連載を頼まれたりすることも多くなった。これまた乱読のお陰もあってか、そこで仕込んだ知識を利用して書くのも楽しくなり、ホイホイと引き受ける。俺は昭和史だけの男じゃないんだぞ、とちょっぴり自尊心を満足させたい山ッ気が出てくるのであろう」・・・(あとがき)

 

ノモンハンの夏」「日本のいちばん長い日」・・・と、重め?の半藤作品が続いたのでエッセイ集にて小休止・・・。

お気軽・・・のつもりだったが、豊富な経験と知識に裏付けされたエッセイは、かなり芯がしっかり入っています。

と言っても、カタぐるしくは無く、作者の温和な人柄が偲ばれる内容ばかり。

戦後復興期の銀座は~訪れる誰しもが夢と希望で満たされる街だったのだろうなぁ。

 

読後に見た本書カバーの笑顔は、さらに輝いていました。