「国(くにのみやつこ)造」大和政権と地方豪族 篠川 賢著

・・・古墳時代から飛鳥時代にかけて地方行政のトップにあったのが、有力豪族が任命された国造(くにのみやつこ)である。だが、その実態は謎も多い。本書は、稲荷山鉄剣銘に刻まれた「ヲワケ」の名や筑紫の磐井など国造と関連する豪族、記紀の記述を紹介しながら、国造制とは、いつ施行されたどのような制度で誰が任命され、いつ廃止されたのかまでを描き出す。・・・(本書カバー)

 

タイトル見ただけで衝動的に購入。

古代日本ロマン?があふれる内容を思っていたが、字面を追うので精いっぱい・・・。

膨大な事前知識が必要です。(^_^;)

 

・・・要するに、よくわかっていないのである。その第一の理由は、残されている関係史料が少ないということである。国造について考える場合、『古事記』『日本書記』(記紀)が基本資料になるが、その記述には、そのまま事実の記録として信頼することのできない部分が多く含まれている。ほかに『先代旧事本紀』巻十『国造本紀』も、国造についてのまとまった史料であるが、これはさらに史料的性格に問題が多い。・・・(はじめに)

 

冒頭でこのように述べられているので、著者の私見~。

しかし、限られた史料から導き出される想像力と推理が、古代史の面白さと興味深い点だと思います。

また、国造が置かれたとされる古代地名に能等・羽咋・加我・江沼・・・と、石川県内と思われる名があり、古代から要所として存在感があったのですねー。(なんかうれしい)

 

「国造」~現在でいうなら、県市町村の首長に相当。

当時は「選挙」なんて無かったので、パワーゲームの結果が「国造」だったのかもしれない。

現在も同じか?。