日経紙連載「レッドオーシャンの名画」十選(5)

レンブラント・ファン・レイン「マルテン・ローテンの肖像」

・・・市場に大量の絵画作品が出回ると、画家と購入者・発注者とを取り持つ画商が活躍し始める。たとえば、ヘンドリック・ファン・アイレンブルフは、ライデンから出てきたばかりのレンブラント・ファン・レインに肖像画の制作を次々に斡旋したが、その際、注文をこなす工房まで構えた。・・・

 

レッドオーシャンで生き残るためには、才能に加えて有力な協力者も必要です。

きめ細かな注文を的確に画家に伝える~営業センスが問われますねー。

そのおかげでレンブラントは人気の肖像画家へ~しかし、順風満帆の時に魔が差すのが世の常なのか?。

絵画資料として様々な物品を購入し~やがて晩年は金策に苦労したようです。

 

・・・レンブラントは妻の親戚でもあったファン・アイレンブルフの下からやがて独立し、数々の傑作をものにしていくが、一方で、この画商と袂を分かったことは、その後、レンブラントの人気が陰っていく一因となっていく。・・・

 

レッドオーシャンで優位に立っても、競争相手が虎視眈々とその地位を脅かして来るのでした。

我欲との戦いも。

安息の時間がどんどん減っていくのだろうなー。