日経紙連載「レッドオーシャンの名画」十選(7)

ピーテル・ヤンセンス・エリンガ「読書をする女と掃除をする女」(1668年)

・・・16世紀末にフランドルが政情不安になって以降、同地の画商たちは、繁栄を謳歌するオランダでの販売を始めた。当初、オランダの画家たちは、自分たちの市場が奪われることを恐れ、居住する市当局に彼らの排除を求めた。・・・

 

やがて、フランドル地方住民のオランダ亡命とともに絵画を飾るという文化がオランダにも拡がり、規制をかけるより制作と販売に力を入れた方が、お互いの利になり未来志向であることが分かってきたらしい。

 

今回、紹介されたのは、大小の絵画が飾られた、とあるオランダの屋敷内風景。

とても明るい絵なので、わりと現代に描かれたものかと思ったら~17世紀の作品でした。

レッドオーシャン・・・だなんて微塵も感じない。

熾烈な競争よりも未来志向が穏やかな市場を創り出す?。

レッドオーシャンにも凪の時がある。

未来志向になるには、政治と経済的安定が根底に必要なのですねー。