「マイ仏教」 みうらじゅん

・・・人生は苦。世の中は諸行無常。でも、「そこがいいんじゃない!」と唱えれば、きっと明るい未来が見えてくる。住職を夢見ていた仏像少年時代、青春という名の「荒行」、大人になって再燃した仏像ブーム。辛いときや苦しいとき、いつもそこには仏教があった。(中略)M・J(みうら・じゅん)流仏教入門。(本書カバー)

 

4月26日の日経春秋に、M・J著の小説「自分なくしの旅」とエッセー「さよなら私」が紹介されていました。

面白そうなので探してみると~中古本しかなく、しかも意外と高価!・・・だったので、本書にも~そのエッセンスがあるのでは?と思い入手。

 

・・・読みやすく。なるほどーと思っていました。

仏教~といっても特定の宗派ではなく、大乗小乗問わず「仏教」全般の理解が進みます。

幼い頃から仏像にウルトラマンを重ね、カッコいい!と思っていた著者が語る、やさしい~でも核心を突く仏教入門書かと。

すべてをやさしく包み込むのが仏教。

宗教を語る~と怪訝な感じ?にとられかねない現代ですが、そんな時代にこそパラパラ読みで、興味ある部分だけでも目にしても「そこがいいんじゃない!」と感じることができます。

 

・・・人は生まれた瞬間から余生のカウントダウンが始まる。それが始まるのは、何も歳を取った人間だけのことではない。それを悲しいと取るのも、終わりがあるから生きていられると考えるのも人それぞれ。僕は余生に ‶グレイト„を付け、「グレイト余生」と呼ぶことにした。そうするとたいしたことない僕の人生も “そこがいいんじゃない!”って光輝いてみえた。・・・(P.188)