日経紙朝刊連載「ミチクサ先生」(404)最終回。

寺田寅彦:「・・・この国ではおよそ百二十年に一度、大きな地震が来るのです。そうでなければ。疫病が人々を襲います。このことを先生(漱石)に説明したら、先生は『人間が、前の災いを忘れる歳月でしょう』とおっしゃいました。そこでこういう理論に達しました」

芥川龍之介:「どういう理論ですか?」

寺田寅彦:「天災は忘れた頃にやって来る」

 

途中に休載があり本当に「ミチクサ先生」でしたが、大団円(だと思う)を迎えました。

ほぼ休載のタイミング(2020年2月中旬)で、コロナ禍が世界中に拡大しています。

連載が再開(2020年11月中旬)しても~そして現在までも、コロナ禍は全世界を覆っている。

本当は、違う結末だったのかもしれないなーと思いつつ・・・。

芥川龍之介:「私たちが夏目漱石に逢っていたのは事実です」

寺田寅彦:「素晴らしい邂逅でした」

芥川龍之介:「同感です」

ミャーゴと声がして二人は川の方を見やった。・・・(完)

 

吾輩は猫である。

楽しい「ミチクサ」でした。