「君たちはどう生きるか」 吉野源三郎 著

・・・著者がコペル君の精神的成長に託して語り伝えようとしたものは何か。それは、人生いかに生くべきかと問うとき、常にその問いが社会科学的認識とは何かという問題と切り離すことなく問われねばならぬ、というメッセージであった。・・・(本書カバー)

 

数年前に本書がコミックス化され話題になっていました。

話題作~ということで、本書を入手したものの積読状態・・・やっと読みだす。

 

主人公の「コペル君」は昭和初期の旧制中学二年生(15歳)。

同級生は、実業家や政治家の子弟が多く「コペル君」も父上は故人だが銀行の重役だった。

「コペル君」に、様々な人生指南をする叔父さんも弁護士かと思われる・・・ということで、当時は階級社会であったことがよくわかります。

上から目線?も致し方ない。

 

「コペル君」と、その友人を巡る心の葛藤は、誰しもが似た経験があるのではないでしょうか。

シンプルなストーリーはとても読みやすいです。(中学生向け?)

ごもっともな内容で道徳的、倫理的に申し分ないかと。

概ね賛同できる内容でしたが、全てが現代社会に受け入れられるか?との思いが少しばかり・・・。

こんな風に思ってしまう、闇を抱えている自分がいます。(^-^;

 

・・・そこで、最後に、みなさんにおたずねしたいとおもいます。 君たちはどう生きるか。(P.299)・・・