「絶対に挫折しない日本史」 古市憲寿

・・・大河ドラマや歴史小説はすきだけど、古代から現代までの日本の通史となるとちょっと自信がない・・・そんな人は少なくない。覚える用語が多すぎるうえに、ヤマもオチもない歴史教科書に挫折してしまうのだ。だが、思い切って固有名詞を減らしてしまい、流れを超俯瞰で捉えれば、日本史は、ここまでわかりやすくて面白くなる!・・・(本書カバー)

 

とりあえずは、挫折しないで「あとがき」まで~たどり着きましたが、本書帯にあるように「日本版サピエンス全史」とか(本当に佐藤優が言ったのか?)、受験・就職試験にも役立つかは、どうなのか?と思いました。

敢えて挑発的な文言で購買意欲をさそっているのかも知れないけど。

アンチ古市!な方々も多いと思います。( ;∀;)

個人的には著者の歴史観~本書の主張は面白かったし、納得の部分も多々ありました。

「日本史」が一般的?(教育課題となって)になったのは、明治以降。

「日本」という存在を国民(日本に住む人々)が意識したのも同時期(「国」という概念も)。

見方によっては、政権批判ともとれる内容に「炎上」の可能性もあります。

やはり、「歴史」は勝者・権力者によって作られる。

 

・・・ただし、いくら国家が「嘘」をついたところで、現代の事象が未来にまるで伝わらないとは考えにくい。国中の人がスマートフォンによって日々、膨大なアーカイブを残しているからだ。未来の歴史学者は、資料の少なさではなく、その多さに苦しめられることになるだろう。・・・(P.305)