「親孝行の日本史」道徳と政治の1400年  勝又 基 著

 

・・・「孝とは、親を大切にすることで、儒教の基本的徳目だ。律令で孝行者の表彰が定められ、七一四年に最古の例が見られる。以来、孝子は為政者から顕彰され、人々の尊敬を集めた。特に江戸時代は表彰が盛んに行われ、多くの孝子伝が編まれた。戦後、軍国主義に結びついたとして否定された。それは常に支配者の押しつけだったのか。・・・(本書カバー)

 

藩政期には各地の孝行者を訪ねることが娯楽化?していたといいます。

ちょっとした、ご当地スターだったのですね。

そして、孝行者が多いということは善政が行われた場所~ということのようです。

しかし、現代で本書にあるような「孝行?」を望んだり、行うとモラハラ・パワハラ!にまみれてしまいます・・・。

当時でも、奇特な方だったのか?。

社会福祉制度が未整備だった時代を「親孝行」が支えてきたのかもしれません。

 

「親孝行」~久しく見聞きしていない気もしますが・・・心身にしみついた?考え方と行動かと思います(多分)。

もしかしたら地域や環境による「孝行」の濃淡はあるかもしれない。

また、現在の褒章制度では目立たなくなったが「孝行」を表彰する緑綬褒章があるようです。

「親孝行」は時代錯誤ではなく、現代~将来までも、持ち続けていく必要があると感じました。