「大人のいじめ」 板倉昇平

・・・「大人のいじめ」が、いま増加している。

いじめというと、主に学校を舞台に、加害者も被害者も子どもというケースを思い浮かべるのが一般的だろう。

一方で、大人のいじめという言葉からは、どんなものをイメージされるだろうか。田舎のムラ社会、親戚付き合い、PTA・・・。SNS上で巻き起こる、有名人に対するバッシングを想像する人もいるかもしれない。大人のあいだでも、様々な空間や組織で、いじめが起きている。

本書では、その「大人のいじめ」の中でも、「職場のいじめ」に焦点を当てていきたい。・・・(はじめに)

 

労働問題に取り組むNPO法人「POSSE」を設立に携わった著者が、同法人に寄せられた「職場のいじめ」案件を紹介して、その解決への道筋を示します。

中には、ホントかな?と思える内容もあり、そんな事例が続いたのでやや食傷気味に・・・とはいえ、事実だから「ブラック企業」としてメディアに取り上げられたり、社会問題化したのでしょう。

職場環境悪化が原因で、いろんなハラスメントが起きる。

その職場環境悪化の原因は企業にある・・・ような書き方が目立ちますね。

企業側(一応)の立場としては、一方的に決めつけなくても~聞く耳は持っているから!と言いたくなりました。

企業規模にもよるかもしれないが、いろいろと対策はとれるかと(多分・・・)。

 

また、以前は言葉すら知らなかった「発達障害」が、いじめ原因にもなっているようです。

複雑化した現代社会で、何処ででも発生し得る、ストレスはけ口としてのいじめ・・・。

そして、当事者間の認識ズレもあり、コミュニケーションとハラスメント(いじめ)の境界が分かりづらくなっている。

なんとも嫌なことながら、いろいろ思い返してみると~アレはそうだったのか?ということもアリやナシや・・・。

 

読後のモヤモヤが続く。