「バルザックと19世紀パリの食卓」アンカ・ミュルシュタイン著 塩谷祐人訳 なんとか読了。

新聞の書評で紹介されていて、食べ物の内容なら読めるだろう・・・と読み出したのですが、手こずった。

誠実・臆病・傲慢・吝嗇・・・食卓は人間の性格がもっともよくあらわれる場。

特異な大食漢バルザックの小説を「食」から読みとく。~と、ある帯にも釣られたのだが・・・、バルザックって誰?のレベルですから、しょうがない。

バルザック.JPG

作中でいろんな食べ物が登場しますが、上品な料理ばかりではなく庶民料理もあります。

いろんなワインも登場します。

どんな料理が並ぶ食卓か?を想像するのは楽しかった。

薄汚い食卓風景もありましたが・・・。

 

最終章「女たちと食卓」は、なかなか官能的で艶めかしさを感じさせる食べ物やワインの表現があり・・・一気に読めました~。

モチロン、文学作品としての表現ですよ!。

 

でも、楽しい食卓!というのはあまりなく、悲惨であったり、贅沢なんだけど寂しく感じられる食卓が多かったのでした。

そのような作風の作家なのでしょうか・・・。