今月から日経紙朝刊に「迷いの旅籠」 宮部みゆき 作 北村さゆり 画 ~が連載中。

物語の舞台は江戸時代、神田にある袋物屋の三島屋。

 

怪談語りの<百物語>という趣向は、巷に珍しいものではない。

粋人たちのあいだでは、それは娯楽の場であり、社交のきっかけ、耳学問の道場。

ただ、幾人かが集まって順番に語り、その話に皆で耳を傾けるのではなく、語り手も聞き手も一人きり・・・。

主人公のおちかは、一度に一人の語り手を三島屋の客間、<黒白(こくびゃく)の間>に招き入れ、不思議な話や恐ろしい話を聞き出します。

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人は語りたがる。己の話を。

だがそれは時に、その人生の一端に染みついて離れぬ”何か”を他者に見せることにほかならず、多くの耳に触れ回りたくない。

しかし一度は口に出して吐き出してしまわねば、その”何か”が、いざとなったら墓石の下に収まらないかもしれぬという不安が胸を塞ぐ・・・。

 

「王様の耳はロバの耳!~」という感じでしょうか。

<黒白の間>は<告白の間>なんでしょうね。

久しぶりの時代モノで、コワいモノ見たさもあるので毎日楽しみです。

今ならネット掲示版に匿名で書き込むこともありですかね。

 

迷い~が解けるか、深まるか?。