「植物は<知性>をもっている」20の感覚で思考する生命システム

ステファノ・マンクーゾ+アレッサンドラ・ヴィオラ 久保耕司 訳

51GS8eIAAcL__SX341_BO1,204,203,200_.jpgサボテンに電極を付けて、サボテンを傷付けると電位変化がある。

痛い!と感じたのかどうかはワカラナイが、植物には感情があるのでは・・・また、クラシック音楽を流すと良く育つ・・・という話は、以前から聞いたことがあります。

そんな内容が多いのかな~と読み始めたのでした。

 

~もし明日、植物が地上から消え去ったら、人間の生活は数週間ももたないだろう。(中略)

あっというまに、高等動物は地上から姿を消してしまう。

反対に、私たち動物が消えたら、植物は、これまで動物に奪われた領土を、わずか数年で取り戻すにちがいない。~(P.62)

 

~地球上の生物量のうち、動物と植物のそれをとりだすと、植物は99.5%以上を占めている。

つまり、地球上で生きている多細胞生物の総重量を100とすると、多少の変動はあるが、植物の総重量はそのうちの99.5~99.9%にあたるということだ。

逆にいえば、すべての多細胞生物に対して、動物は・・・人間も含めて・・・ごくわずかな割合しか占めていない。

これまで人間は森林をひたすら伐採してきたが、それでもまだ、まぎれもない生物界の王座にとどまっているのは植物だ。

なんとありがたいことだろう!植物が王様だということは、地球上の生物がまだまだ生きつづけられる証なのだから。~(P.63)

 

宇宙的?に見たら、この星はマサに「緑の地球」なのですね。

動物とはマッタク違う進化を遂げたのが植物。

光合成をおこない動物に欠かせない酸素を供給している。

そして、視覚・嗅覚・味覚・聴覚・触覚に加え、湿度、重力、磁場、各種化学物質を分析する感覚を持っている。

また、他の動植物とのコミュニケーション手段をもち、自らの繁栄のために<利用>します。

 

読み進めるうちに、人間が自分たちのために栽培している穀物・果実等も、ある意味、植物に上手いこと利用されているのでは?と思えてきました。(そうかもしれない。)

 

「知性とは問題を解決する能力、と定義づけるならば、植物は人間の能力をはるかに超えている」(本書帯)

 

雑草(といったらイケない)に、除草剤を撒いたり、引っこ抜いたりするのも、ハバカラレルようになります。