ホメーロスのオデュッセイア物語(上)(下)

バーバラ・レオニ・ピカード作・高杉一郎

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朗読者」でミヒャエルがハンナに読んで聞かせた古典叙事詩「オデュッセ(イ)ア」。

タイトルは聞いたことはあるが内容は知らず・・・早速読んでみます。

「岩波少年文庫」、子供向けかぁ~と思ったが、挿し絵もあってたいへん読み易いのでした。

 

神々と人間が共存する世界で繰り広げられたギリシアの英雄オデュッセウスの波乱万丈、艱難辛苦の航海譚。

苦労の末、20年ぶりに故郷のイタケー島へ戻るが・・・。

 

ドラマチックな各場面は欧米人の常識・教養なのでしょう。

著名な絵画や彫刻の題材になっています。(マッタク知らなかった。)

美術館などで、それらの作品をみた瞬間に、「オーコレハ、『オデュッセイア』ノ場面デスネー。ベリー、ファンタスティック!。」なんて、会話になるのだろうなー。

子供向け図書にしては、かなりエグイ場面(これくらいは全く問題無い?。)もありましたが古典なので許されるのでしょう。

勝手な想像ながら、やや大人のファンタジーを想起させる箇所もあったり・・・。

3000年以上も語り継がれてきた物語には、嫉妬、羨望といった人間の暗黒面とそれらを打破し希望と勇気を持って困難に立ち向かう理想像が描かれる。

人間はあんまり変わっていないのだなぁ~。