月別アーカイブ: 2017年12月
平成弐九年 大晦日 徳川がつくった先進国日本
2017年12月31日 ブログ
「徳川がつくった先進国日本」 磯田道史
・・・江戸時代には、内乱、自然災害、侵略など数々の危機があった。にもかかわらず、なぜ平和は保たれたのか。そこには、血生ぐさい戦国の風潮から脱し、民を慈しみ、人名を尊重する国家へと転換していった為政者たちの姿があった。・・・(本書カバー裏面)
活字も大きくとても読みやすい。
260年もの泰平の世が続いた江戸時代。
概ね、そのような時代だったが、島原の乱(1637年・内乱)、宝永の地震・津波・富士山噴火(1707年・自然災害)、浅間山噴火・天明の飢饉(1783年・自然災害・経済危機)、露寇事件(1806年・侵略・地域紛争)といった、泰平を脅かし、徳川幕府の方針にも影響を及ぼす大きな出来事が起こっていたのでした。
これらの国難を乗り越えていく中で、「ここちよい国 日本」の素地が江戸時代に、かたちづくられていったのですねー。
・・・残念なことに、今年は日本を代表する企業の不祥事が伝えらることが多い年でした。
加えて、未だに大震災や原発事故からの復興途上であり、少子高齢化、国家財政問題、社会保障問題、さらなる増税で~明るい展望が描きにくくなっています。
しかし、本書を年の瀬に読んだことで、日本に生れてよかった!との思いをあらためて感じることができました。
幾多の危機を乗り越えてきた、江戸時代の人びとの生き方に学ぼう!。
今年も「ショッピングタウン パレット」をご愛顧いただき、誠にありがとうございました。<m(__)m>
皆様、よいお年をお迎えくださいませ。
EXPO75
2017年12月30日 ブログ
昨日の売上金に、また変わった硬貨を発見。
一瞬、ゲームメダルかと思いました・・・。
昭和50年(1975年)発行の沖縄海洋博覧会記念100円白銅貨です。
ネットで調べたら、発行数は一億二千枚あり希少価値というのは、ほとんどないらしい・・・。
場合によっては150円くらいにはなるかも?。
1975年発行の、この硬貨は42年経っても現役。
日本国が存在する限り通用するでしょう。(当たり前)
ちまたでは、ビットコインが話題になっていますが、個人的にはマッタク信用していません。
目に見えて、手にできる現物がいいです。
ビットコインは・・・壮大なババ抜きみたいに見えるのですが・・・。
世界神話学入門
2017年12月29日 ブログ
「世界神話学入門」 後藤明
亡き妻を求めて冥界に下るイザナギとオルフェウス。
海幸・山幸神話と釣針喪失譚~なぜ世界中でよく似た神話が見られるのか?
世界の神話は古いタイプの「ゴンドワナ型」と新しいタイプの「ローラシア型」の二つのグループに分かれる。
「ゴンドワナ型神話」=人類最古の神話的思考:ホモ・サピエンスがアフリカで最初に誕生したときに持っていた神話。「出アフリカ」にともなう移動により、アフリカやオーストラリアのアボリジニの神話になった。
「ローラシア型神話」=人類最古の物語:すでに地球上の大部分の地域にホモ・サピエンスが移住した後、西アジアの文明圏を中心に生み出された神話。ユーラシア大陸から南北アメリカ大陸、太平洋域へと広く広がった。
この仮説は、DNA分析によるホモ・サピエンス移動の軌跡と合致する。神話を分析することで、ホモ・サピエンスのたどった足跡がよりよく理解できるようになったのだ。(帯カバー裏面)
神話・民話~は、マッタクの作り話ではなく、人類の古い記憶の名残りとして口伝えで保存、伝播されていた・・・。
夢のある世界観はあるし、世界中にある神話のあまりの相似に背筋がゾクゾクします。 (@_@;)
・・・ゴンドワナ型神話とは、物語化するのが至難な、というか、そもそも「物語」という営みが成立する以前に存在していたホモ・サピエンスの原型的な思考である。ローラシア型神話は神がいかに世界と人間を創造したのか、いかに人間はその生存域を拡大したのか、また人間の間にいかに不平等が生まれていったのかを語る神話である。
一方、ゴンドワナ型神話は、そもそも人間と、動植物や自然現象を区別しない時代、人間もその一員として森羅万象や動物、木々や花々とともにささやき合っていた時代の神話である。言いかえればそれは文字が要らなかった時代の神話とも言える。少々勇み足をして言えば、それは、自民族中心主義や征服者の思想には決して導かれることのない神話、すなわち現代の世界にもっとも必要とされている思考方式とは言えないだろうか。
ふたたびモラルの起源に戻れば、狩猟採集民の社会では、仮に狩猟が得意な者がいたとしても、あからさまにそれを自慢することは、とても嫌われるという。ましてや肉を独り占めにしたりすることは御法度である。同じ集団で互いに依存して生きることをもっとも重視しているからだ。(P.266)
神話は人類の知恵と歴史なのでした。
もちつきの思い出
2017年12月28日 ブログ
かつて~年末28日は、「もちつき」の日でした。
前日あたりから、もち米が水に浸され、杵、臼、もち米を蒸すセイロ、釜が準備されていたことが思い出されます。
当日、目覚めると、お湯を薪で沸かすために煙の匂いがして~「今日はもちつきの日だ!」と、ワクワクしながら起きたものです。
蒸しあがった熱々のもち米を一握りとって、粗塩をまぶして食べると・・・何とも言えず美味かった。
今では、なかなか食べられないご馳走かと。
臼でもち米を杵で小突きし徐々についていきます。
手返しはコワくてできなかった・・・。^_^;
モチロン(もちだけに・・・)、つきあがったばかりの、もちの美味さも格別です。
あー、思い出しただけでも口の中に熱々と塩気と食感がよみがえるな~。(涎)
いまでは滅多に見ることのなくなった、家族~一族勢揃いの昭和的もちつき風景でした。
まだ、一臼くらいはつき上げることができるかな?。(けっこうしんどいのです・・・。)
ムタムタ~スパイラル
2017年12月27日 ブログ
年末進行?なのか。
アレもしなきゃ、コレもやらなきゃ~あッ!ソレもあった!。
一人モタモタ状態。((+_+))
しかし、心の中でいくら焦っていても出来ることは限られます。
ジタバタしても、焦りが焦りを生む~ムタムタのスパイラルに陥るだけなので、目の前の課題をキチンと片付けていきませう。
・・・と自分に言い聞かせています。
身体の中から
2017年12月25日 ブログ
「元気」~は、元々自分自身が持っているもので、良い素材を使った美味しいものを食べることで、自分の”気”を覚醒して~文字通り「元気」になる!。
ジャンクフードばかり食べていたら”気”もジャンクになってしまうので元気にはならない・・・。
「この子たち(肉・魚介類・野菜~料理の素材)」の特性を最大限、活かして料理する。
~といった、お話を聞きながらお料理をいただきました。
たいへん美味しゅうございます。
師走も終わりに近づくなか、とても貴重な体験ができました。
お誘いいただいた方々に感謝申し上げます。<m(__)m>
・・・でも、ジャンクフードも好きです!。
廃墟化・・・
2017年12月24日 ブログ
12月19日付 ダイヤモンドオンラインの記事です。
「ショッピングセンターの「廃墟化」が加速しそうな理由」
~ショッピングセンター(SC)はアマゾンエフェクトで大淘汰時代を迎えるのかー。SC先進国である米国のメディアでは、最近よく廃墟と化したSCが映し出される。米アマゾン・ドット・コムの”効果”は、まるでブルドーザーのように既存の流通業界を押し潰していく。ネット通販が先行して拡大している中国でも、百貨店や大型店は不振で閉鎖も増えているという。今のところ順調そうに見える国内SCにも、アマゾンエフェクトによるSC淘汰の波が訪れるのか。あなたの街のSCは大丈夫?。~
なかなか衝撃的・ショッキングな見出し。
米国ではクリスマス商戦真っ只中なのですねぇ。
(中略)
~SCはテナントが埋まらず空床率が増えると集客力を失い、結果として入居するテナントも魅力にないところが増え、SC全体の売上高が落ちるという悪循環の構図に陥っていく。~
残念ながら、よく理解できます。
(中略)
~もうすでに、テナントとなる衣料品やインテリア、雑貨などの専門店チェーンはハッキリとSCの選別を始めている。今後、アマゾンを始めとしたネット通販市場の拡大で、その傾向が一層鮮明になっていくのは間違いない。
以前からそうだった・・・。
これからのSCは「Aクラスでなければ生き残れない」と、商業デベロッパーとして大手のイオンの岡田元也社長でさえ、SCの選別・淘汰が進むだろうと見ている。
~現状そうなっています。
イオンですら、自ら手掛ける総合小売業部門はヨタヨタで、テナント賃料収入に頼るところが大きいと言います。
リアル小売店舗の存在が脅かされている流通業界の大変動期。
パソコンでいわれるドッグイヤーのように、短期間でトレンドや状況がコロコロ変わる世の中です。
安定、安泰はアリエナイが、ネット依存は・・・そのままかな?。
このような大きな動きから外れて、競争のない環境を求め、創り上げることが出来る・・・カワリモノと化すか・・・。
できるかな?。
寒いので・・・
2017年12月23日 ブログ
寒くなりました。
一週間前はしっかり雪が積もってビックリ!。
例年より寒さを厳しく感じるのは、実際に寒いのに加えて空床が目立つ館内の光景による影響もある為かも・・・。
館内空調は正常稼働しており問題ないのですが、見た目がヨロシクありません。
かつて見たことのある閉鎖前の商業施設を思い出します。
その時の気持ちを、現状と重ねてみたりしますが、客観視するのと当事者として思うことは、食い違いがあります。(状況も違うし。)
また、致し方ないとはいえ、お客様が必要とする商品やサービス提供が不完全なのは申し訳なく思います。
・・・寒くて、縮こまっていると発想もうつむき加減になりますね。
気を付けなければ!。
人口減少と社会保障
2017年12月22日 ブログ
ライフサイクルコスト
2017年12月20日 ブログ
・・・施設はいずれ老朽化する。考えてみれば、それはごく当たり前のことである。しかし、それはずっと遠い先のことのように思える。私たち自身が、いずれ歳を重ね、体力が衰え、やがて死を迎えることは、生れたときから分かっている。それでも、そのことを現実的な問題として受け止めることはなかなか難しい。当面は問題を先送りして、現在を生きる活動に集中するのが普通である。
(中略)
さらに言えば、使用済み燃料の処理や廃炉問題に明確な見通しをもたないまま、原子力発電所を稼働してきたのも、問題の構造としては同じだと言ってもよいだろう。今、私たちはその問題に苦慮している。
(中略)
「ライフサイクルコスト」という考え方がある。1960年代からアメリカの軍需物資の調達分野で採用された考え方だといわれるが、当面の取得費だけではなく、その物資が機能を終えるまでに要する全費用を念頭に置いて比較すべきだというのである。そうなれば、取得費に加えて、少なくとも運営費、維持費、廃棄費を含めた総額が比較対象として含まれることになる。
取得費は安くても燃費の悪い車は結局高くつくというのは、私たちにはおなじみの感覚である。「安物買いの銭失い」という昔のことわざも感覚的にはこれに近い。そう考えれば、ライフサイクルコストはそれほど突拍子もない考え方ではなく、私たちが部分的にもせよ、無意識のうちにうけいれてきた考え方だということもできる。違いがあるとすれば、それが遠い将来の廃棄の費用までも明示的に含んでいることであろう。この考え方を、私たちはもっと意識的に、積極的に取り込んでいく必要がある。・・・(日本販売士協会発行 販売士2017.12 抜粋)
「ソフト事業は健全なハード(建物)の上で輝く」~と題し、協会顧問の大阪市立大学 石原武政 名誉教授が寄稿されています。
健全な身体に健全な精神が宿る~みたいな感じでしょうか。
これでいうと、当パレットのハードは耐震強度不足と老朽化に瀕していて健全な状態ではありません。
そこに、どれだけ立派なソフト(有力店舗・イベント)を当て込んでも陽の目を見ないということか・・・。
瞬間!輝くかもしれないが、持続しない。
どう、ひいき目にみても、記事の核心は健全なハードにあるということです。
仕方ありません。
ライフサイクルには逆らえない・・・。
世界をまどわせた地図
2017年12月19日 ブログ
「世界をまどわせた地図」 伝説と誤解が生んだ冒険の物語 エドワード・ブルック=ヒッチング
・・・大西洋には、7つの都市を持つ長方形の大きな島がある。
カルフォルニアは海に囲まれた島であり、女性ばかりの楽園だ。
南米のパタゴニアには、3メートル近い巨人が住んでいる。・・・(本書カバー 裏面)
読む・・・というか、地図なのでパラパラと眺めるつもりです。
解説文は、読んだり読まなかったり~。
書棚の装飾品になるかも?。
アトランティス、レムリア大陸、ムー大陸、エルドラド、エデンの園・・・オカルト的要素満載の響きが興味津々です!。
未知の大陸や島があり、そこには豊かな大地や黄金郷がある!とのウワサを人々は勝手に信じ込んでいた。
純粋に信じて探し求めることもあったが、そんなウワサを流して一儲けたくらむ輩も・・・。
測量技術や航海術、科学技術が発展していくに連れて、「地図に描かれた幻の世界」は消滅し、地球上から未開の場所は、徐々に無くなっていく。
・・・そんな伝説や言い伝え、探検家の誤解、あるいは誇張や噓を人々は信じた。
あるはずのない「幻」を地図に記し、夢を膨らませ、未知なる地へと旅立った。・・・(本書カバー 裏面)
どれだけ技術の進歩があっても「未知なる地」は無くなることが無いのでは?。
常に「未知」を探求するのが「人間」だと思います。
全部、知ってしまったらそれは「神」の領域。
犯罪
2017年12月17日 ブログ
「犯罪(Verbrechen)」 フェルディナント・フォン・シーラッハ 坂寄進一訳
次回の読書会課題書を読む。
「フェナー氏」「タナタ氏の茶盌(ちゃわん)」「チェロ」「ハリネズミ」「幸運」「サマータイム」
「正当防衛」「緑」「棘」「愛情」「エチオピアの男」~が収録された短編集です。
著者は弁護士であり、どの収録作品も実際にあった犯罪をヒントにしたモノなので、とてもリアリティがあります。(事実そのままなのかも?。)
作品中の現代ドイツはリアルな格差社会。
作品には、その格差に由来する事件や犯罪が多く描かれています。
貧富差、移民・難民問題、極右・・・・。
報道等ではなかなか知りえない、欧州経済大国ドイツの抱える諸問題が「犯罪」に凝縮されている。
読み始めは、殺人現場のリアルな描写に辟易しましたが、巻末の「エチオピアの男」に至るころには、慣れ?もあるが気にならなくなっていた?!。
この作品は「犯罪」を締めくくるには、ハートウォーム過ぎて異質だが、あえて終わりに持って来たか!。
余韻が残ります。
また、したたかな?兄弟愛の「ハリネズミ」は好きですね~。
「私たちは生涯、薄氷の上で踊っているのです。氷の下は冷たく、ひとたび落ちればすぐに死んでしまいます。氷は多くの人を持ちこたえられず、割れてしまいます。私が関心を持っているのはその瞬間です。幸運に恵まれれば、何も起こらないでしょう。幸運に恵まれさえすれば」。(「序」より)