「銀河鉄道の父」門井慶喜  第158回 直木賞受賞作品

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父親、政次郎から見た、宮沢賢治の生涯を描く作品です。

残念なことに、政次郎は賢治を看取ることになる。

一般イメージとして描く頑固な「明治の父親」らしい面もあるが、その本心は優しすぎる父でもあった。

いつの時代も、子を思う親の心は変わらないのです・・・。

 

4年ほど前に「銀河鉄道の夜」を読んでいます。

著者作品の「家康、江戸を建てる」も既読でした。

宮沢賢治の博愛主義的な目線は、東北の厳しい自然環境のためもありますが、父親からの影響も多く受けたのでしょうね。

客観的に宮沢作品と賢治を描くという方法もオモシロかった。

 

「だからお父さんはぼくをつれてカムパネルラのうちへもつれて行ったよ。あのころはよかったなあ。」

・・・『銀河鉄道の夜』