日々の糧に感謝

以前も書きましたが、絵画についてまったく詳しくないです。でも書かれている風景に何か意味があるのか?という視線で見ると、興味深いものがあると思っています。

日経紙(7月27日)文化欄で紹介された、ニコラス・マース「祈る老婦人」。

祈る老婦人.jpg

薄暗い感じで、好みの絵ではないのですがさまざまな意味が現われています。

食事の前後に感謝することは洋の東西・宗教を問わず行われています。

~「いただきます」~「ごちそうさま」~大事なこと。

食卓には、パン・鮭の切り身・チーズ・バター・ソースの壺・ワイン?が並んでいます。当時の食べ物を見るのも楽しいです。

猫がテーブルクロスを引っ張っているのは、祈りを邪魔する=信仰を妨害する悪徳を表わしているそうです。

また、窓辺(?)の砂時計は老婦人の寿命を示し、かかっている鍵はこれから迎えられるであろう「天国の鍵」を表わしており、信仰心のために救われるということらしいです。

猫が描かれているので単純に面白い絵~と思っていたのですが、なかなか意味深な絵画でありました。

(1656年 アムステルダム国立美術館 蔵)