判じ物
日本経済新聞 文化面 窓辺の情景 十選~
歌川広重 「浅草田圃酉の町詣」
このような浮世絵の中には、判じ物(ことば遊び)が散りばめられているといいます。
判ずる=推し測って考えるから判じ物。
左側には屏風の裏が見えているが、その表側は華やかな金屏風。
ネコの下に見える腰紙に描かれているのは雀。
スズメ(鳥)なんだけど、”吉原雀”。
事情通とか・・・意味深な意。
畳に置かれた簪(かんざし)は熊手の意匠で、お客をかき寄せる。
そして、窓から外を眺めているネコは・・・花魁?。
江戸の人は、浮世絵をこのように楽しんでいたという。かなりのインテリかと思われます。
「春夏冬 二升 五合」という「判じ物」のもある。
秋が無い 一升枡が二つ 二分の一升 ⇒ 商い ますます 繁盛
枡はお酒やお米を量るもので、食べ物豊穣のシンボル。
単に、ことば遊び・・・とは言えない、奥深いものがあります。