霜月 晦日
肌寒い雨の月末ですが、張り切っていこう!。
「宮本武蔵」上・下巻(加藤廣 著)を読みました。
吉川英治 著の修行・努力し剣の道を追求する武蔵像とは、また違った描き方で平成風の武蔵。
なんせ上巻半ばで、巌流小次郎との決着を果たしてしまいます。
この時点で、「えー、この後どうするんだよ?。」と思いましたが・・・。
著者は、「信長の棺」「秀吉の枷」「明智左馬助の恋」の本能寺三部作が有名。
従来ある歴史上の人物観や、背景ではなく別の切り口で描く、その作品は目からウロコ~で、とても興味深いです。
三部作の前篇?「空白の桶狭間」も驚き!の描き方だし、忠臣蔵を扱った「謎手本忠臣蔵」も!でした。
時代小説というより、権謀術数渦巻く歴史政治小説か?。
歴史的事件の謎を解きながら、現代風な登場人物の描き方は新鮮だと思います。
本作品中で述べられていましたが、歴史上の有名人の出自はデタラメらしい。
また、歴史書は当時の権力者の都合で書かれているし、真実は当事者しか知らない・・・・と言ってしまっては身もフタもないが、過去の歴史認識は「多分そうだったんだろう~。」が正直なところだろうな。
いろいろと調べ上げて、いろいろ想像して作品を書き上げていく、小説家という方々はいろんな作品を読む度に、「スッゲーな~。」と思います。
また、本のジャンルが固まってきたな~。