如月 朔日

2月の始まり!。

今月も楽しんでいきます。

 

「風の如く 水の如く」 安部龍太郎 を読みました。

某国営放送のドラマで何かと話題の、黒田官兵衛を取り巻く物語。

関ヶ原の合戦後、西軍(東軍)に在りながら東軍(西軍)に内通・様子見・寝返り・・・とお互いに疑心暗鬼・権謀術数が渦巻く中で、論功行賞を急ぐ、家康の側近、本多弥八郎正純(まさずみ)が黒田如水(官兵衛)謀反の真偽を究明するために関係者への聞き取りを行う。

合戦シーンはあまりなく、聞き取りでの回想シーンが多い。

そのため、時系列で物語は進行せず、行きつ戻りつなので、読んでいてやや混乱しました・・・。

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ノッケからイケてます。

関ヶ原の合戦が終わり、黒田長政は意気揚々と豊前中津城に凱旋し、父である黒田如水(官兵衛)に戦勝報告をします。

~「かの合戦のとき、それがしは陣頭に立ち、石田隊の正面に立ちふさがり、ついにこれを打ち破り申した。また計略によって小早川秀秋を身方に引き入れ、石田方を裏切るように仕向けたために、身方の勝利が決したのでござる。このため内府(家康)さまの感銘浅からず、合戦後の評定では真っ先にこの長政に声をかけられ、この手をお取りになって、こたびの勝利はひとえにそなたの働きによるものと、三度も押しいただかれたほどでござった」

如水は長政の話をつまらなそうに聞いていたが、

「家康がいただいた手は、左の手であったか右の手であったか」と問うた。

長政はその心中を計りかね、「右の手でござった」

戸惑いながら答えると、如水は、「そのとき左の手は何をしておったのじゃ」

長政をひたと見据えてつぶやいた。

(家康を刺殺する絶好の機会がありながら、なぜ手をこまねいていたのか・・・。)

 

冒頭からガツン!とやられました。落とし穴にハマった?ように物語へと引き込まれます。

如水の策謀にかかった!のでした。

戦国時代版インテリジェンス小説!。

利害関係=命のやり取りになる戦国時代は情報戦~というレベルではなかった・・・。