合鹿椀
~加賀工芸の今昔 十選~
輪島塗より古く、室町時代からその技法が伝えられていたかもしれない、という能登町の集落、「合鹿(ごうろく)」で作られていたお椀。
当然、作者不詳。
口径約15センチ×高さ約10センチというから、大ぶりのお椀です。
かなり実用的な作品だが、カブの絵は珍しいらしく祭事用の器かもしれないといいます。
黒地に朱色はいいセンス。
この椀で何を食べていたのだろうか?。
カブの絵柄があると、食べ物だけに想像の環が拡がるような気がします。
同じ食べ物も、このような漆椀に盛ってあるのと、陶磁器に盛ってあるのとでは味覚が違って感じられれると思います。
まして、合成樹脂や紙容器だと・・・。