奥能登探訪 其の弐 「よばれ」ました。
先日の続きです。
慣れない山車引きに、そろそろ疲労困憊してきたタイミングで引き手の任を解かれ?、「よばれ」体験へと向かいます。
祭りに訪れた遠方の友人を自宅で、もてなす能登の風習が、「よばれ」。
今回は、同行のTさんのおかげで、奥能登に地縁血縁が無いのにも関わらず、「よばれ」ることができました。
伺ったYさんのお宅は、ナンとも大きい敷地に母屋と離れ納屋がある、いかにも能登風の大邸宅です。
ここは旅館?、玄関が広大だ~。
仏間とつづきの座敷に通されました。(仏壇も大きい!。)
また隣りには囲炉裏があり、巨大な(!)自在鉤が高い天井から降ろされています。
とにかくデカイお宅。
勧められて、何とも豪華な御膳の前に座る(正座)。
一同、感嘆の声をあげる。(オ~!。)
接待係?のおばちゃん曰く、
「楽にしてくださいね~、ビールでもお酒でもワインでも、何でも飲んでくださいね~。」
・・・お言葉に甘えて「よばれ」ました。
家の主は同席せず、接待のおばちゃん(失礼)たちが、我々のために料理やお酒を運んだり、お酌したりと大車輪の活躍です。
一緒に召し上がってはいかがですか?とすすめても、ヒタスラもてなしに一所懸命。
能登の女性は働き者と聞きますが、マサにそのとおりです。
御礼として一升瓶をお渡ししただけなのに・・・。
来訪者へ、その期待以上のもてなしをすることに真意があると思いました。
祭りに参加してくれたことへの感謝。
遠方から来てくれたことへの感謝。
「よばれ」の場での出会いに感謝。
「よばれ」を催すことができることへの感謝。
お互いにありがとうの声を掛け合うことの感謝・・・。
また、相互扶助みたいな意味もある?のかも。
代々引き継がれている「祭り」は、「イベント」ではなく、人と人を繋ぎ、豊作・豊漁を願い、感謝する大事な祭礼。
かつては、遠方からの来訪者=神(豊りの象徴?)のような存在だったのかも。
このように古代からのロマンも感じ、味覚も祭りも堪能した「祭り」「よばれ」体験です。
「祭り」の楽しさの一端を感じることができました。
この素晴らしいご縁に感謝です。