真実はいかに?
「信長の血脈」 加藤 廣
3年ぶりくらいに著者の作品を読みました。
短編4作が収められています。
平手政秀の証・・・「信長の棺」からのスピンアウト作、以下は同様に元ネタとなった作品。
伊吹山薬草譚・・・「信長の棺」・「秀吉の枷」
山三郎の死・・・「秀吉の枷」
天草挽歌・・・「明智左馬之助の恋」
ドラマや小説での脇役やチョイ役に注目しています。
とても読みやすい作品ばかりでした。
ただ、本能寺三部作や「空白の桶狭間」等を読んだ時ほどの、衝撃や驚きが無かったのは登場人物が主役級では無かった為?。
著者の持ち味でもある歴史上の出来事を、いろんな面から見ることの面白さは感じられますが、幕引きを急ぐような終わり方の作品が・・・あったのはチョッと残念。(失礼)
長編では、数行でかたづけられた脇役的な人物。
だが、人生という芝居でも、大根役者が殿様、名優が下僕や、無名の人であることはよくあることである。
騒乱の戦国では、この脇役あってこその英雄という事例は、あまた潜んでいる。(本書帯裏面)