「食」の奥深さ
お正月は、普段よりご馳走を食べる機会が多いです。
現在は家庭で作った料理よりも、ホテルや有名料理店のお節料理が巾をきかせていますね~。
子どもの頃は好きではなかった、棒だら、数の子、昆布巻き~の美味しさに気が付いたのは、いつ頃からだろうか?。
でも、棒だらやニシンを炊く時の匂いが嫌いだったなぁ~。
今となっては懐かしい思い出です。
・・・そう思いながら読んだのが、「被差別のグルメ」 上原善広 著 でした。
アブラカス、サイボシ、ゴシドリ、鹿肉、イラブー、ホルモン・・・。
鹿肉、ホルモンは分かるが後は?。
アブラカスは牛腸を炒り揚げたモノ。
サイボシは馬肉燻製。
ゴシドリは池にいるカメの料理。
イラブーは沖縄(それも離島)のウミヘビ。
差別されてきた人びとが生きる場所には、そこでしか食べられないグルメがある。
無名で、見た目もよくない、でも、これほど美味しい料理はない・・・。(本書カバー)
生まれ育った地域の食文化は、故郷の味、おふくろの味・・・と言われます。
本書で紹介されるのは、社会の表面には出てこない味~「差別される料理」の数々。
他所者を寄せ付けない独特な風味と味。
高タンパク、高カロリー。
一般地区では食べない食材の利用。
これこそが本当の「ソウルフード(魂の料理)」。
著者はマイノリティであることをカミングアウトし、日本各地のこのような食文化を紹介して、いわゆる「差別」と戦っているのだと思います。
いろいろある料理の一部を「ソウルフード」と区別することは、すでに差別感に基づいている。
興味深く読めましたが、残念ながら紹介されている料理はどれも食べたいとは思わなかった・・・。
鹿や馬は食べたことはあるが、苦手です。
ホルモンもあまり得手ではないし・・・。(ホルモン=放るもん、ではないそうです。)