ニューワイルド
「外来種は本当に悪者か?」新しい野性 THE NEW WILD フレッド・ピアス 藤井留美=訳
外来種・・・身近な?ところでは、ハクビシン、アメリカザリガニ、セイタカアワダチソウ、アメリカシロヒトリとか~、悪者が多い。(実際ワルイ)
よそ者は排除しなければならない!。
島国日本では特にその傾向が強いです。
環境省の外来種定義でも悪いイメージ。
しかし、なんと外来種の多いことか・・・。
主に人間の活動と共に全世界に広まり、在来種のようになってしまった外来種も。
純粋な在来種って何をもっていうのだろう?。
多種多様を取り込み種々雑多から淘汰選抜される生物。
常に変化し続けるのが、動植物も含む自然状態=野性のようです。
そのためにもよそ者は必要なのか?。
外来種とはあまり関係ないが、次の内容・・・。
ヨーロッパ最大の荒廃地といえば、ウクライナのチェルノブイリだろう。
(中略)
原子炉から半径30キロ以内の住民は立ち退きを強制されたが、ガンなどの病気が増えることが懸念された。
いっぽう、自然への影響は予想よりずっと小さかった。
ガイガーカウンターがすさまじい測定値を示す場所でも、自然はみごとに復活を遂げた。
人間の姿が消えた環境で、在来種は誰はばかることなく繁栄し、新しい生き物も入ってきた。
かつては5万人が暮らし、いま世界最大のゴーストタウンと化したプリピチヤの通りは、放射能をまとったヨーロッパオオカミが闊歩する。
周辺の湿地には、ストロンチウムをたっぷり含んだキノコが生え、廃棄原子炉内をネズミが走りまわり、セシウムがしみこんだ土をイノシシが掘りかえす。
イギリスの放射線物理学者デイヴ・ティムズは、チェルノブイリの冷却池で30キロ近いナマズを釣り上げた。
この池では38種の魚が確認されている。
(中略)
「世界の終わりのような荒廃を想像する人がほとんどでしょう。頭が2つあって暗闇で光る怪物がうごめいているとか、あるいは生命の気配が消えうせているとか。でも野性生物の立場からすれば、あの事故は有益なものでした。人間が一掃されたのですから。もともと野生生物は、長生きしたあげく病気で死ぬということはほとんどありません。チェルノブイリの野性生物は、事故前より数も種類も豊富です。」(P.286)
~衝撃的でした。
「神」が影響を及ぼしたとしか思えない~自然(野性)は逞しい!。