しんがり
「しんがり」 山一証券 最後の12人 清武英利
1997年、四大証券の一角を占める山一証券が突如破綻に追い込まれた。
幹部たちまでもが我先にと沈没船から逃げ出すなかで、最後まで黙々と真相究明と精算業務を続けたのは、社内中から「場末」と呼ばれる部署の社員だった。(本書帯~)
著者のノンフィンクションは3冊目。
純粋にオモシロい。
マサに事実は小説より奇なり!です。(多少は脚色してあるだろうとは思うが・・・。)
「場末」・・・とはいえ、有価証券報告書に載るような役員もいます。
その瞬間まで、2,600億円もの簿外債務を保持し続けることの出来た巨大企業。
SONYのリストラ部屋~でも思ったが、混乱の中からでも這い上がれる、とても優秀な人材が多かったと思ふ。(またヒガミだ~。)
山一証券から1,600名もの社員を受け入れた、メリルリンチ日本証券も紆余曲折の末、イワユル2008年のリーマンショックで事実上破綻してしまった。
人間万事塞翁が馬・・・です。
山があっても谷があっても進み続けている。
しかし、本書帯にある「会社が消えても誇りは消えない」・・・と、社員が思えるような企業は、どれだけあるのだろう・・・。
消えないのがいいんだけど。