三方一両損

続き・・・「三方一両損」

大工吉五郎が三両を落とし、左官金太郎が拾って届けた。
しかし落とした吉五郎は「落とした時点でそれは俺の金じゃない。全額お前にやる。」と言い、金太郎も義理堅かった為「金を貰う為に届けたんじゃない。全額お前に渡す。」と返し、二人は口論となってしまう。
これを受けた越前は、次のような裁きを行った。
両者の三両を一旦預かった後、自らの懐から一両を取り出して四両とし、二人に二両ずつ分けたのである。
「拾った男は三両貰える所だったが二両しか貰えず、落とした男も本来の手持ちより一両少ない金が残り、私も一両を失った。これで三方一両損である。」とのことだった。
金を全額受け取って得をすることを良しとしなかった二人にとって、この裁きは実に納得いくものだった。

その後、越前の計らいで両者は膳を振る舞われるが、「沢山は食うなよ。」と言われる。
二人はこう答えた。

「多かぁ(大岡)食わねぇ。たった一膳(越前)。」 (ピクシブ百科事典)

 

この言葉は、12月3日付け日経記事で知りました。↓

成長望めぬ社会~皆で不満分かち合おう~平川克美

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著書「小商いのすすめ」は3年半ほど前に読みましたね~。

著書内容に賛同しました。

現在は、読んだ当時より「小商い」が求められている時代になって来ているような・・・。

 

よく聞く「ウィン・ウィン」は、社会全体が右肩上がりの時しか成り立たない。

で、現在~将来は、少しづつ不満を分け合う「三方一両損」「ルーズ・ルーズ」の生き方にシフトする必要がある~と記事で述べられています。 

賛否が分かれる内容です。

不満や損を分け合うのではなく、余裕があれば分けてあげたり、手伝ったりする「助け合い」と解釈すれば、住み良い社会になるのかもしれない。

今風ならばシェアリングエコノミー?。(チョッと違うか。)

 

落語「三方一両損」も、大岡越前が一両出さずに、三両を当事者と大岡越前とで一両づつ分けても良かった?。

ただし業務上横領!になるな~。
また、三両ごと国庫?に入れ、幕府の公金として公共事業等に使えば広く人々に行きわたったことでしょう。

落語や人情噺としては面白くないけど・・・。

 

ちまたでは、歳末募金が行われています。

アッ!まだ、募金していなかったかも・・・。