積ん読
12月17日「中日春秋」
「積ん読」という言葉は、世界に誇るべき日本語らしい。オックスフォード大学出版局は、「愛書家が知っておくべき十の言葉」の筆頭に、tundokuを挙げた。
買った本を読まないまま、積んでおく。そんな状態をずばりひと言で表す言葉が、英語などにはない。日本の読書文化が生み出した見事な言葉なのだ。
(中略)
<私たちは、読めない本との間にも無言の対話を続けている。それは会い、話したいと願う人にも似て、その存在を遠くに感じながら、ふさわしい時期の到来を待っている>~『言葉の贈り物』若松英輔
いい言葉だなと思い、こういう本はじっくり嚙みしめるように読もうと、枕元の本の山の一番上に置く。かくして積ん読の山は、また高くなる。
いいコラムです。
読むべき時が来るまで、しっかりと熟成させて”置く”のです。
開かないまでも、背表紙をチラ見して本との”無言の対話”。
「その方」に会うには出来るだけ近くに~、手元におくのが良いかと。
突然、会いたくなるかもしれませんから。