塩の道
「塩の道」宮本常一
以前、読んだ「忘れられた日本人」の著者名を覚えていて~書店でタマタマ手にしました。
・・・それは、牛の分布を通してみることができるわけで、しかもそれらの牛の歩いた道が街道ではなくて、ほとんどそれに沿うた細道をたどっている。その理由はさきほど述べたように、牛の飼葉が道端の草でまかなわれたということであり、荷を運ぶのは夏のころが多かったこともわかりますが、そういうものは記録にならないのです。
われわれの目の見えないところで大きな生産と文化の波が、そのような形で揺れ動き、その上層に、記録に残っている今日の歴史があるというわけです。これはとりもなおさず、じつは国民のわれわれが国全体を支えていたのだということをご記憶いただきたいのです。・・・(P.60)
時代の経過とともに、地域ごとの風習や伝統が薄まりつつあります。
文献で伝わり継承されていくモノもあれば、口伝えの中で内容が変わったり、無くなっていくモノもあるでしょう。
民俗学に興味があります。
こういう本を読むことで、後々に伝えるという「媒体」としての役割もあるのかな?との思いも少しだけ。