花神(中)
「花神(中)」司馬遼太郎
本書の村田蔵六と違い読み進むのが遅いです・・・。
封建時代の身分制度では百姓身分だが長州藩の軍務大臣格に抜擢され、名も大村益次郎と武士らしく改名し幕府軍との対決に向かう。(長州征討)
幕藩(旧)体制勢力VS長州革命(?)解放勢力。
・・・戦争にゆくには、身支度が要る。この男(村田蔵六)のことだから、大した支度はしない。
「わらじ五足、手拭い三本、ウチワ一つ」
と、この夕、蔵六は妻のお琴に手紙を書き、鋳銭司村(すせんじむら)まで飛脚を走らせた。(P.433)
頭には百姓笠をかぶり、ユカタを着て、半袴をはき、腰に渋団扇を差し、ちょうど庄屋の手代が隣り村へ涼みにゆくようなかっこうで、これでは長州軍の大将とはたれにも見えないであろう。・・・(P.437)
それでいて、数に優る幕府軍を次々と打ち破る。
元々士気が低い幕府軍は統制の乱れもあり、新式のライフル銃を装備した西洋軍式と大村益次郎の軍略で敗走を重ねます。
幕府軍の残した武器は骨董品としての価値しかなかった。
時代の大変革。
近代モノは読む機会が無かったが、これはオモシロイ。
現代とも照らし合わせてみたり。