紳士協定

「紳士協定」私のイギリス物語  佐藤優

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・・・1986年、入省(外務省)二年目の私はイギリスにいた。語学研修に追われる単調な日々の小さな楽しみは、ステイ先で出会った12歳のグレンとの語らいだった。ロンドン書店巡り、フィッシュ&チップス初体験。小さな冒険を重ね、恋の痛みや将来への不安を語り合った私たちは、ある協定を結んだ・・・。(本書カバー裏面)

 

語学研修~とはいうものの、すべて英語で行われるロシア語研修。

課題をクリアできなければ、放出!させられるという過酷な研修でした。

著者はノンキャリア組だが、キャリア組も研修には参加し滞在時の待遇は差がない。

外交の最前線ではないものの、英国人、ロシア人(当時はソ連)等との付き合い方を叩き込まれる。

日本人との付き合いもシビアで、身体も精神もタフでないと務まらないのが、外務省職員なんですね~。

 

また、イギリスやロシアのローカルな食べ物や飲料が出て来る場面が多く、居ながらにして食べたり飲んだりしている錯覚に陥る。

是非、実際に訪れて堪能してみたい!と何度も思う。

 

そして、イギリス(連合王国)は、階級社会だということがよく分かりました。

観光だけでは分からない社会構造がナマナマしい。

30年ほど前の内容ですが、現在はスコットランド独立運動EU離脱が加わり、サラに複雑になっているだろうな。

 

それにしても、佐藤優は、想像を絶する「知の巨人」です。