おらおらでひとりいぐも
「おらおらでひとりいぐも」第158回芥川賞受賞作 若竹 千佐子
・・・あいやぁ、おらの頭(あだま)このごろ、なんぼがおがしくなってきたんでねべが
どうすっぺぇ、この先ひとりで、何如(なんじょ)すべがぁ
何如にもかじょにもしかたながっぺぇ
てしたごどねでば、なにそれぐれ
だいじょぶだ、おめには、おらがついでっから。
おめとおらは最後まで一緒だがら。
あいやぁ、そういうおめは誰なのよ
決まってっぺだら。おらだば、おめだ。おめだば、おらだ・・・
東北弁の書き出しが読みづらく何回か読み直すことに。
やがて、深刻な状況と思われる中にも、なんとも温かな会話がなされていることに気づきます。
物語にグイグイ引き込まれて、アッという間に読み切りました。
高齢化・家族関係の希薄化による孤独・・・といった現代社会の難しい問題が根底にある。
でも、読後の爽快感は何だろう?。
地球46憶年の歴史の積み重ねで自分が存在している~壮大な歴史(宗教観も少し)を感じます。
人は~、すべての動植物は決して孤独では無い。
寝る前に読み終えたためか、夢の中に著者が現れて本にサインをしてくれる~というオマケ付き。
東北の方はたくましい。