すらすら読める風姿花伝

「すらすら読める風姿花伝」 林望

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次回の読書会課題本だが~風姿花伝か・・・難しそう。(~_~;)

風姿花伝~世阿弥が著した能の理論書。

 

ことさらこの芸、その風を継ぐといへども、自力より出づるふるまひあれば、語にも及びがたし。その風を得て、心より心に伝ふる花なれば、『風姿花伝』と名づく。

・・・この能という芸能は、本来先人の教えた風姿を継承することが大切なのだが、しかし、それだけではだめで、そこに各自の工夫・才能によって新しく拓いてゆく面もなくてはいけないわけだから、そう簡単に言葉で説明することができぬ。すなわち、先人からの芸の風姿を継承しつつ、心から心へと言葉を超越して伝授していく「花」が大切だという意味合いで『風姿花伝』と名づけるのである。・・・(P.118~119)

 

現代語訳すると文字数が増える。

原文にギュッと詰まったエッセンス~奥深さを著わし、それを読んで理解した当時(約600年前)の人々の教養に驚く。

 

一、秘する花を知ること。「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」となり。この分け目を知ること、肝要の花なり。(P.178)

 

能だけではなく、現代社会でも通用する名言がタクサン。

このことは秘めなくても花があります。

タイトル通りにすらすら読めた?。