師走 朔日 読書について
~「読書について」他二篇 ショウペンハウエル
・・・「読書とは他人にものを考えてもらうことである。1日を多読に費す勤勉な人間はしだいに自分でものを考える力を失って行く。」一流の文章家であり箴言警句の大家であったショウペンハウエルが放つ読書を巡る鋭利な寸言、痛烈なアフォリズムの数々は、出版物の洪水にあえぐ現代の我われにとって驚くほど新鮮である。
・・・カバー表紙
結論は、読書礼賛~という内容なのだが、何でも読めばいいというものではないようです。
・・・だから悪書の数には限りがなく、雑草のように文学の世界に生い茂っている。雑草は麦の養分を奪い、麦を枯らす。すなわち悪書は、読者の金と時間と注意力を奪い取るのである。この貴重なものは、本来高貴な目的のために書かれた良書に向けられてしかるべきなのに、金銭めあてに、あるいは官職ほしさに書かれるにすぎない悪書が、横から略奪するのである。・・・(P.132)
ベストセラーは悪書か?、では良書とは?。
・・・むしろ我々は、愚者のために書く執筆者が、つねに多数の読者に迎えられるという事実を思い、つねに読書のために一定の短い時間をとって、その間は、比類なく卓越した精神の持ち主、すなわちあらゆる時代、あらゆる民族の生んだ天才の作品だけを熟読すべきである。彼らの作品の特徴を、とやかく論ずる必要はない。良書とだけ言えば、だれにでも通じる作品である。このような作品だけが、真に我々を育て、我々を啓発する。・・・(P.134)
いわゆる古典(本書含む?)を読みなさい~ということか。
その意味では、いままで「読書」していなかったかもしれない。
アフォリズム(格言)にまみれながら~、アホリズムに陥っていた。
今月は「読書」できるか?。