看守の流儀
「看守の流儀」城山真一
ブラック・ヴィーナス以来です。
・・・加賀刑務所の前身である金沢監獄は、日本五大監獄と呼ばれる大きな刑務所のひとつだった。第二次世界大戦終了後、街なかにあったものが廃止され、南東の山間部、医王山と呼ばれるなだらかな山の中腹に、加賀刑務所として新たに設けられた。・・・(P.9)
加賀刑務所の看守長、火石司(ひいしつかさ)が、刑務所内で起こる難事件?を解決する「火石マジック」劇場。
著者の作品は、ブラックヴィーナスしか読んでいないが、天才的な主人公が快刀乱麻を断つのごとく~のスタイルは似ています。
・・・兼六園下の交差点に近づいてくると、渋滞に巻き込まれた。窓の外を眺めていると、ガラス張りの近未来的内なデザインの建物が目に入った。金沢地方裁判所だった。・・・(P.270)
・・・あいつは細い路地を進み、やがて香林坊界隈に入り込んだ。一度、スマホを確認すると、角のマクドナルドで大通りを折れてタテマチストリートに入っていった。・・・(P.296)
架空の刑務所ながら、それと思われる施設は現存しているし、上記のような地元描写がリアルさを盛り上げます。
見知った場所で行われる人間ドラマ!に、引き込まれている。(刑務所内は知らないが・・・。)
5話編成で最後まで読むと・・・あーこういう事か!。
城山マジック!。(^_^)/