学校に入り込むニセ科学
「学校に入り込むニセ科学」 佐巻健男
・・・『水からの伝言』、EM菌、ゲーム脳、白砂糖有害論・・・。一見科学的な装いをしながら、実際には科学的な根拠はなく教員や生徒の「善意」を利用して勢力を広げるニセ科学。そのオカルトまがいの言説はいま、学校教育の土台を揺るがすところまで来ている―。その危険性に警鐘を鳴らしてきた第一人者が学校に侵入する怪しげなニセ科学を一刀両断。・・・(本書カバー)
本書紹介にあった以外にも、科学ではないが~運動会で行われている(いた)「人間ピラミッド」(身体負荷が多過ぎて危険)、伝統文化を重んじる「江戸しぐさ」(後世の道徳的創作)もヤリ玉に挙がっています。
著者の特定個人攻撃~みたいな面 (-_-;) も感じられたが、客観的にモノゴトを見るのは大事だと思ふ。
著者の~名前からしてスゴイ?レフトサイド?なんですか?。
以前に某コンサル会社が取り上げていたことで、チョッと興味をもった「EM菌」のくだりがあって・・・そういうことなんですね・・・。(-_-;)
・・・人間は、自分の信じていることと矛盾する証拠を無視したり、曲解する傾向があるだけではなく、自分の信じていることを裏付ける証拠や議論ばかりに目を向け、認知する心的傾向がある。これを確証バイアスという。
確証バイアスは、一言で言えば、「自分に都合のよい事実だけしか見ない、集めない」ということだ。自分に都合の悪い事実は無視したり、探す努力を怠ったりする。このため最初に自分が信じた考えを補強する情報を集め、自分の考えは「間違っていない」と思い込んでしまう。例えばSNSで、自分の考えにより近い人からコメントがついたり、「いいね」がついたりして、確証バイアスに拍車がかかる。
(中略)
私たちの思考は完全ではない。確証バイアスのような認知バイアスは誰にでもある。科学的に考えるということは、一つのことをいろんな角度から柔軟に考えることができる頭を持つことである。だから自分の考えへの批判的な意見も意識的に探して、必要なら自分の考えを修正したりすることが必要である。・・・(P.240~241)
科学~だけでなく、すべてそうですねー。
特に現在の状況では・・・。