老子の思想
日経紙連載「ゆる~ぃ江戸絵画」十選(10)
仙厓義梵「老子図」
・・・絵の上手・下手は、ある特定の物差しからそう言えるにすぎないし、下手だとされる絵が人の心をつかむこともある。ならば絵の価値とは何か?ひいては、1つの物差しを疑わずに縛られていて良いのか?仙厓の絵には禅僧ならではの問いが込められている。・・・
作者~禅僧である仙厓義梵(せんがいぎぼん)の描き方は、禅思想を表わすようです。
・・・美を見た時、美しいと思うから醜いという意識が生まれる。善を見た時良いことだなあと思うから善ではないという考え方が生まれる。
美と醜、善と不善、困難と容易、長いと短い、高いと低い・・・すべては比較によって生まれてくるのだ、ということを言っているのです。
互いの比較から価値観が生まれる。
そしてその価値観で規定されたものは移り変わる。
永遠に一定ではない。
そんなものに心わずらわされることはない、と老子は言うのです。・・・
老子の思想を調べてみたら~反権威的な内容が多かった。
下手とか上手いとかの基準は一律ではない・・・「ゆる~ぃ江戸絵画」十選の選者は、このことを言いたかったのか。
ユル絵は、ただ単にゆるいのではない!~勉強になります。
面白そう!で始めた「ゆる~ぃ江戸絵画」十選のすべてを辿ることができて良かった・・・。